「サンキュ.」はチャリティソングだった?
ドリカムの「サンキュ.」がリリースされたのは、今から23年前の1995年2月22日。
あの阪神大震災が起こった直後のことでした。
ドリカムが楽曲によって収入を得るアーティスト印税を是非、被災地の復興のために役立てたいと、第一回の「ドリカム基金」が誕生したのでした。
また楽曲はThank youの発音「サンキュー」と伸びるのではなく、「サンキュ.」と短く切るのも特徴で、これは3月9日ありがとう日にもかかっているそうです。
そんな発音のこだわりを、ドリカムの中村正人は3月9日のサンキューの日になると思い出すそうです。以前雑誌で吉田美和が「キュー」ではなくて「キュ.」と言っていたことを。
と言っていたのが記憶にあり「詩を書くセンスのない僕には彼女のこだわりがよく理解できなかった」と当時を思い出すそうです。
アルバム『DELICIOUS』に収録
1995年2月に発売された「サンキュ.」は阪神大震災のチャリティに間に合わせるために、シングルで緊急発売されました。
本来は、この後すぐにリリースとなるアルバム『DELICIOUS』に収録され予定通り同年3月25日に発売だったようですが、「サンキュ.」だけは特別先行となったのでした。
全部で13曲を収録したこのアルバムはもちろん全曲作詞は吉田美和、作曲と編曲は中村正人が担当をしています。
アルバムの収録曲をご紹介します。
WEATHER FORECAST
いつもいつでも ~WHEREVER YOU ARE “DELICIOUS” VERSION~
きづいてよ
TORIDGE & LISBAH
i think you do
すき ~ALBUM VERSION~
The signs of LOVE ~ETERNITY “DELICIOUS” VERSION+~
沈没船のモンキーガール
たかが恋や愛
琥珀の月
IT’S SO DELICIOUS
サンキュ.
おやすみのうた
出典: DELICIOUS/DREAMS COME TRUE
「サンキュ.」歌詞紹介!
吉田美和の書く作品は、いつもタイムリー。3月9日のありがとうの日(サンキュー)にもリンクができる「サンキュ.」に込められた歌詞の意味を紐解いて行きましょう。
何も聞かずに つきあってくれてサンキュ
季節外れの花火 水はったバケツ持って
煙に襲われて走りながら
’’キレイ’’涙目で言うから 笑っちゃったじゃない
…来てくれてよかった
出典: サンキュ./作詞:吉田美和 作曲:中村正人
サンキュと言った相手は?
「サンキュ.」には2通りの解釈があるとファンの間では発売当時話題になりました。
その理由は、歌詞を進めていくうちにご理解いただけます。
この歌詞の出だしからは、急に彼女に誘われた友達が(この時点で性別は解りません)2人で季節外れの花火をするために外へでます。
季節外れというくらいなので、冬かもしれませんね。
煙がモウモウと立ち込め、その煙から逃げるように走り回る2人!
突然友達が’’キレイ’’と言って涙目になります。
涙目?になるくらいなので、友達は女性ですよね…
そんな唐突な女友達を彼女は笑い飛ばします。
そしてそんな友達のこと突然呼んだのに、来てくれてよかった。と彼女は感謝します。
何も言わずに つきあってくれてサンキュ
煙の匂いの残る 公園のブランコで
話しのきっかけを探して黙ったら
急に鼻歌歌うから 笑っちゃったじゃない
…いてくれてよかった
出典: サンキュ./作詞:吉田美和 作曲:中村正人
このタイミングで鼻歌??
ここから、花火は近所の公園で行ったようですね。
まだ花火の煙の匂いが立ち込める中、ブランコに乗りながら彼女が女友達に呼び出した本当の理由を話し始めようとします。
どこから話したらよいか迷って、黙ってしまった彼女。
そんな困惑を知ってか、知らずか?女友達は鼻歌を歌い始めます。
そんな無邪気な態度に、彼女はつい吹き出してしまいます。
この子が友達でよかった。とほっとする瞬間です。
’’今日彼にさよならしたんだ 泣かなかったし責めなかった’’
’’えらかったね’’ってあなたが言ってくれるから
ボロボロ弱い言葉 こぼれてきそうになる
’’好きだったのにな’’言っちゃった後 泣けてきた
また涙目のあなたを見て 笑って泣いた
出典: サンキュ./作詞:吉田美和 作曲:中村正人