BOOWY初期の名曲

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ライヴでは定番の曲

解散から約30年が経過した今でも、往年のファンはもちろん、リアルタイムで知らない若い世代からも熱い支持を受け続けるBOOWY

彼らの音楽は今でも古さを感じさせることなく、ロックを愛する人たちの琴線に触れるようです。

今回紹介する「NO.NEW YORK」は、もともとBOOWY1982年に発表した1stアルバムの『MORAL』に収録されている「NO N.Y.」という曲でした。

ところが2枚目のシングル「BAD FEELING」(シングルでは正式には「BAD FEELIN’」である)発売時にカップリング曲として収録されることになり、改めて再レコーディングされました。

その際にタイトルもこの「NO.NEW YORK」に変更されたという経緯があります。

メロディーラインも変更され、ライヴで披露されるのはシングルバージョンとなっており、BOOWYの初ライヴではすでにシングルバージョンが演奏されていたそうです。

デビュー当時から解散まで、ほぼすべてのライヴで披露されてきたファンにはおなじみの名曲であるといえるでしょう。

氷室京介が作詞を担当していないレア曲

【NO.NEW YORK/BOOWY】「花をちぎる」ってどういうこと…?歌詞の意味を徹底解釈!の画像

ほぼすべての曲の作詞を氷室京介作曲布袋寅泰が担当するBOOWYにおいて珍しく、氷室京介が作詞をしていない曲でもあります。

この「NO.NEW YORK」は、先にできていたメロディーラインにぴったり来るものを思いつかなかったという氷室京介の代わりに、その当時のメンバーであった深沢和明が作詞を手掛けています

深沢和明はBOOWYのごく初期に在籍していたメンバーで、もともとはベースを担当していましたが、松井恒松の加入によってサックスを担当するようになりました。

1982年に、同じく結成当初からのメンバーギタリストの諸星アツシとともに脱退しています。

深沢和明の脱退時のライヴでは、本人がこの曲を歌ったそうです。

また、初期に創られたこの曲は、BOOWYの解散発表後に行われた1988年のBOOWYとしての最終公演”LAST GIGS”ではなんと2回も演奏することに。

その2回目はアンコール、しかもラストの曲として演奏され、BOOWYの最後を飾る曲ともなりました

ファンはもちろん、メンバーにも思い出深い曲となったのではないでしょうか。

「NO.NEW YORK」の歌詞を検証

美しい女神が…?

いろんな解釈がされているこの「NO.NEW YORK」の歌詞を検証してみましょう。

シャワーを浴びて コロンをたたき
ウインクひとつで この世を渡る
SHE HAS A BEAUTY FACE
SHE HAS A BEAUTY FACE
女神のような その顔で
SHE HAS A BEAUTY FACE
SHE HAS A BEAUTY FACE
花をちぎる

出典: NO.NEW YORK/作詞:深沢和明 作曲:布袋寅泰

身支度を整え美しく装って、街に繰り出す。

誰もが振り向かずにはいられないような麗人がそこにはいるようです。

笑顔一つで、ウインク一つで舞い上がらずにはいられなくなるような。

コロンをまとい、魅惑的な香りを振りまきながらその美しい顔で周りを虜にします。

しかし、その美しさに触れるには引き換えにしなければならないものがあるようです。

それは、花という名の大切なもの。

あなたにとっての花は、恋か、愛か、それとも命でしょうか?

メイクをきめて ドレスをまとい
街角に立ち 男をさそう
SHE HAS A BEAUTY FACE
SHE HAS A BEAUTY FACE
女神のような その顔で
SHE HAS A BEAUTY FACE
SHE HAS A BEAUTY FACE
花をちぎる

出典: NO.NEW YORK/作詞:深沢和明 作曲:布袋寅泰

ドレスアップした姿は誰よりも美しく、誘惑されようものなら拒否できそうにありません。

夜になって初めてその美しさがわかるニューヨークの摩天楼のように。

そして自由の女神が象徴するように、アメリカン・ドリームにあふれた自由の国のような仮面を被ったこの街で。

甘い夢に惑わされて大切なものを失くすことになりかねないのです。

 ニューヨークを愛したら…?

NEW YORK NEW YORK あいつを愛したら
NEW YORK NEW YORK 星になるだけさ

出典: NO.NEW YORK/作詞:深沢和明 作曲:布袋寅泰

自由の街、ニューヨーク。

多くの人が憧れ、夢を描いて訪れる土地でもあります。

自由の女神に祝福され、大都会のニューヨーク。

しかし美しいばかりの街ではありません。

日本に比べると治安も悪いところも多く、殺人も頻発します。

ニューヨークだけではありませんが、銃社会でもあります。

日本にいる時の感覚のままで過ごしていたら、危険を避けられないこともあるでしょう。

美しいものには、棘がある。

甘い話には、裏がある。

ニューヨークだって、例外ではありません。

絶世の美女のようなこの街に、その美しさだけに魅せられて夢中になったら、命取りになるのです。

シンプルだけに様々な解釈も