DAOKO
”ニコラップ”出身、2015年のメジャーデビュー後も天才の声を欲しいままにしているDAOKO。
なんと中学3年生の頃にニコニコ動画に投稿したラップ動画が話題を呼び、高校生の頃には顔を出さないままインディーズレーベルにて本格的に音楽活動を開始。
この時DAOKOを見出したインディーズレーベルの主宰者は、DAOKOの才能に大きな可能性を感じたといいます。
同時に、まだ15歳という若い年齢の女の子に音楽への道を一方的に押し付けることはしたくなかったとも。
確かにまだその頃には、自分のやりたいことやしたいことを模索中ということも多いでしょう。
成長していく過程で、友人や周りの環境に刺激されて、いろんなことに興味を持つ時期でもあります。
そして、まだ何にでもなれる、可能性がある年齢。
ここで、才能があるからといって周りが本人より熱くなり、音楽への道を強要してしまっていたらまた違ったことになっていたのかもしれません。
結果としては高校を卒業したDAOKOはメジャーデビュー、これからも私たちにその才能から生まれる新しい音楽を届けてくれる道を選んでくれました。
米津玄師とのコラボ曲「打上花火」も話題に
インディーズの時代からm-floとのコラボ曲をリリースしたり、中島哲也監督の映画『渇き。』の劇中歌を提供したりと、その活躍の幅を広げてきたDAOKO。
メジャーデビュー後の活躍は皆さんもご存じの通り。
昨年2017年は、第41回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞したアニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』の主題歌「打上花火」が話題になりましたね。
この曲は米津玄師とのコラボ曲。批評家にも高く評価され、各種チャートでも好成績を残しました。
「水星」
今回ご紹介する「水星」は、DAOKOがメジャーデビューした1stアルバム『DAOKO』のトップを飾る曲。
この曲は、もともとは平成のトラックメーカーとして名高いtofubeatsが2012年、会社員ラッパーとして活動するオノマトペ大臣をフィーチャーしてリリースされた曲。
それをDAOKOがリアレンジししたものとなっています。
MVはコチラ!
DAOKO独特の透明感があってどことなく憂いを含んだ感じの声が、いい感じですね。
MVも夕暮れから夜にかけての街並み、少し憂いを含んだ感じ担っています。
同じ曲でも、アレンジ次第でこうまでも印象が変ってしまうとは、驚きです。
見事にDAOKOの世界が表現されているサウンドになっていますね。
ちなみにtofubeatsの原曲はコチラ。
かなり雰囲気が違うことがわかっていただけるのではないでしょうか。
元ネタの曲って?
tofubeatsは、この「水星 feat,オノマトペ大臣」をKOJI1200の「ブロウ ヤ マインド 〜アメリカ大好き」という曲を元ネタにして創ったそうです。
KOJI1200はあのお笑い芸人として活躍している今田耕司の音楽ユニット。1995年に「ナウロマンティック」でデビューし、1996年にフルアルバム『I LOVE AMERICA(アメリカ大好き!)』をリリース。
そのアルバムの11曲目に収録されている曲「 ブロウ ヤ マインド ~ アメリカ大好き」を、tofubeatsが「水星 feat,オノマトペ大臣」のトラックにしたというわけです。
今田耕司が音楽活動をしていたことを知らない、という方も多いのではないでしょうか。
歌詞が何だかカオスですが、曲は意外とクオリティ高く、なかなかおしゃれな感じなんですよ。
「水星」の歌詞
ではここからは、「水星」の歌詞を見ていきましょう。
太陽が照らす小田急線内
あの子の中じゃ今もまだ圏外
恋愛 縁無い やっぱ焦んない
携帯からのミュージック安定剤
会社で接待 狭い世界
描いてた絵と観比べて目眩
あー、もー、こんなのありえない…
もう一度コンティニューしたいよ
煌めくネオン ゴミが光る街
老い知らぬ耳 信じてる証
チェックするニューソング
ディスコは宇宙 ムスクの香りの 君に夢中
無重力で浮遊 果てのない空間 ぷかぷか
ぐるぐるまわる惑星乗って
どこまでもゆけるよ おっおー
出典: 水星/作詞:Onomatope Daijin・tofubeats・DAOKO 作曲:tofubeats
至る所で心地よく韻が踏まれていますね。
歌われているのは、気軽な学生生活を懐かしむ気持ち。
大人になれば、漠然と毎日が輝いて素敵なことが起こる、そう考えていた時代が懐かしくなります。
仕事を終えて、夜の街に繰り出して。
新しい音楽と、香水の香り。その中でふわふわと夢心地で過ごします。