aiko【青空】歌詞の意味を徹底解説！主人公の空はどうなってしまった？失恋して薬指を縛った理由を考察

最後のサビは一番と同じように、貴女と一緒にいた頃の自分を振り返っています。

やはり、そう簡単に辛い気持ちは消えません。

馬鹿みたいだと強がりながら、口をぎゅっと結んで、思い出を噛みしめながらぼんやりと空を見上げます。

その視線の先には最初に見えたものと同じ歪んだ青い空です。

けれどそれを見上げる主人公の心は違っていました。

恋の終わりと向き合った主人公は、正しい自分の世界を取り戻したのです。

一番で触れられなかった空を歪めた理由。それがここでははっきりと歌われます。

空を歪ませていたのは、自分の涙であると。

悲しみに打ちひしがれる自分の姿をはっきりと認め、受け入れたのです。

澄み渡る空がにじんで見えないほど、心の傷と苦しみを抱えた主人公。

ゆっくりとその悲しみと向き合い。一歩前へと進むことができたのです。

失った恋の大きさ。

あまりの悲しみに途方に暮れる主人公の心境を視界に映る青空に重ねて綴られていました。

空を見上げて想う感情は、その時々の心によって変わってきます。

良いことがあった時、見上げた空に青が広がっていれば自分の心のようだと清々しい気分になるでしょう。

たとえ曇り空だったとしても、隙間から見える晴れ間から明るい未来を感じ取るのではないでしょうか。

目に映る景色をどう感じるか、それは見る人の心次第なのです。

主人公はこの恋からようやく解放され、その青空のように心を解き放つことができるようになるのかもしれません。

少なくとも歌詞にはその予兆が書かれています。

歌詞の冒頭ではまだ、彼への想いを捨て切れなかった彼女。

しかし思い出を振り返る内に、自分の中で彼への想いに折り合いを付けられたことを彼女は悟っているのです。

そして、彼女は歪んだ「青空」を見ています。

その「青空」はどんな未来を表しているのでしょうか。

「青空」では美しい青空すら歪んで見えるほど、大きな悲しみの中にいる主人公が描かれていました。

歪んでしまった空、それは瞳に溜まった悲しみの涙が歪めてしまった主人公の世界です。

その涙が流れきって、薬指を縛る名残が消え去った時。

本当の意味で恋の終わりを乗り越えられた時。

主人公はきっと何の曇りのない美しい空を目に出来るはずです。

本楽曲は悲しい恋の歌です。ですがaikoはそれを悲しみのままでは終わらせません。

広がる青空は明るい未来の暗示です。

主人公の未来はきっと、この晴れ渡る空のように明るく美しい希望に満ちているのでしょう。

多くの恋愛ソングをリスナーに届けるaiko。

彼女が描く恋の歌はその繊細な感性と夢見るような乙女心が詰まった独特の世界観が魅力です。

時に文学的に、時に感情のままストレートに。

様々な顔を見せるaikoの楽曲の魅力を感じられる記事をご紹介します。

甘く切ない恋の歌に酔いしれてみてはいかがでしょうか。

「青空」のように切ない恋心を歌った名曲をランキング形式でご紹介する記事もあります。

切ない恋に浸って思いっきり涙を流したい、そんな時に聴いてみてください。