【あいみょん/あした世界が終わるとしても】歌詞を徹底解釈!守りたいものは何ですか?同名映画主題歌の画像

もう隠せない何かを抱え
迎えに行くんだよ
会いに行くんだよ
今はまだ伝えられないけど
最悪でも、僕だけはここにいるから
最悪でも、僕だけはここにいるから

出典: あした世界が終わるとしても/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

そして2度目に訪れるCメロ(サビ)では“僕”の内面にまた少し変化が見て取れます

1曲を通して主人公が成長を繰り返すというテクニックはあいみょんの得意技です。

ここでは大切なものを守ることの意味が異なることに注目してみます。

最初のサビでは何に変えても守るという自己犠牲のみが描かれていました

しかし2度目のサビでは側で寄り添うことに変化しているのです。

ここでは2つの解釈がもっとも単純なものだと思われます。

1つ、最後まで守り切ること。

2つ、守れないかもしれないけど最後まで側にいることです。

僕が君を守ることができた証

Dメロで迎えるカタルシス、愛に身を捧げる主人公の気持ち

【あいみょん/あした世界が終わるとしても】歌詞を徹底解釈!守りたいものは何ですか?同名映画主題歌の画像

失うものが君だとしたら
僕が世界のどこかに
君だけの居場所をつくってあげる

失うものが僕だとしたら
僕が君を守れたという
証拠になるでしょう

出典: あした世界が終わるとしても/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

2度目のサビが終わり間奏を挟んだDメロ。

『あした世界が終わるとしても』がカタルシスを迎えるのはこの部分です

大切なもの、守りたいものに人生のすべてを賭けたとして。

また喪失を味わうことになるかもしれません。

それでも“君”のために何ができるのかを想い求め考え抜いた答えが示されているのです。

世界を敵にまわしても、どんな手段を使ってもやはり君だけは守り抜くという決意表明

愛を知った上での自己犠牲は何よりも強いエネルギーを生み出します

映画の主要人物である真と琴莉、そして関連する異世界の人々...。

これ以上はネタバレになりますので詳細はいえません。

しかしどのキャラクターに当て嵌めてもその意味は形を変えて残っているのです。

成長した僕の姿

【あいみょん/あした世界が終わるとしても】歌詞を徹底解釈!守りたいものは何ですか?同名映画主題歌の画像

今日も生きているのです
僕は僕の守り方を知りました
そして君の側にいると決めました

出典: あした世界が終わるとしても/作詞:あいみょん 作曲:あいみょん

主人公の独白で始まり独白でフィナーレを迎える『あした世界が終わるとしても』。

あいみょんはなぜこのような円環構造を採用したのでしょう?

楽曲を通して主人公である“僕”は自身の持つ弱さと対峙してきました。

なぜなら守りたいと思う存在ができたからです。

物語の冒頭、“僕”の心は自己否定によって囚われていました

弱さの原因はそこにあったのです。

大切な人の存在を認めるために自己を犠牲にすることを選択した主人公。

しかしそこに来てようやく自己を肯定することもできるようになったのです。

“僕”は守りたいものの側でいつも寄り添うことを最後に選びます

そのために“僕”は生きるのです。

最初と最後の主人公の独白はおそらく同一のものだと思われます。

通過儀礼を経て成長した自身の内面を歌を通して見つめ直しているのです。

アニメ映画『あした世界が終わるとしても』と統一された世界観。

映画の結末、真はどのような選択をしたのでしょう?

それはご自身の目でぜひ確かめてみてください。

平成最後の名盤『瞬間的シックスセンス』に収録

【あいみょん/あした世界が終わるとしても】歌詞を徹底解釈!守りたいものは何ですか?同名映画主題歌の画像

『あした世界が終わるとしたら』を収録したあいみょん待望の2ndアルバム『瞬間的シックスセンス』

既発の大ヒット曲はもちろん新たに録り下ろされた楽曲群の完成度にも息をのむ傑作です。

耳触りのよいポップソング~自身のルーツである90年代歌謡・フォークソングまで振れ幅がとにかく広い。

そして『あした世界が終わるとしたら』と対になるのが3曲目に収録された『ら、のはなし』です。

同様にアニメ作品『あした世界が終わるとしたら』の挿入歌として制作された『ら、のはなし』。

弱い自身の心の内をさらけ出す歌詞が特徴的でこれまでのあいみょんの延長線で聴ける名曲です。

この2曲を比較して聴くことで楽曲の持つ世界感に新たな発見があります

最後に

【あいみょん/あした世界が終わるとしても】歌詞を徹底解釈!守りたいものは何ですか?同名映画主題歌の画像

今回はあいみょんの『あした世界が終わるとしたら』の歌詞を徹底解釈いたしました。

櫻木優平監督の同名アニメ映画の主題歌として書き下ろされたタイアップソング。

そこには映画の持つ壮大な世界感とシンクロした情念が実に巧みに描かれていました。

それだけではありません。

正真正銘あいみょんの偽りのない本音の気持ちがラブソングを通して表現されていたのです

21世紀のポップアイコンとしての使命を受け止め強く成長したあいみょん。

2019年、早くも次なる表現活動へ水面下で動き出しているそうです。

どのようなサプライズを見せてくれるのか楽しみでなりません!

おすすめ!あいみょんの隠れた名曲関連記事のご案内

満を持してリリースされた2ndアルバム『瞬間的シックスセンス』。

タイトル通り第六感を通じてあいみょんが切り取った様々な瞬間が描かれています。

注目したいのはやはりシングル化されていない隠れた名曲の数々です。

OTOKAKEではそんな楽曲にスポットを当てた解説記事も豊富に揃えています。

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