サザンオールスターズ「真夏の果実」
「真夏の果実」は、28枚目のシングル
「真夏の果実」は、サザンオールスターズ28作目のシングル。1990年7月25日タイシタレーベルから発売されました。
公式のファン投票で、ライブで演奏してほしい曲としてリクエスト第1位に選ばれるなど、サザンオールスターズの楽曲中でも屈指の人気曲です。「TSUNAMI」「いとしのエリー」と並んでサザンの3大バラードと言われています。
桑田佳祐の監督作品映画『稲村ジェーン』主題歌の他にも、数々のCMやドラマの挿入歌、キャンペーンソングとして使用されています。
オリコン週間チャートの初登場順位で5位、その後最高位4位を記録しました。その後ロングヒットを続けて、2015年9月の時点で累計54.9万枚(オリコン調べ)を売り上げています。1990年8月度月間5位(オリコン)、1990年度年間9位(オリコン)を獲得しています。
受賞歴としては、第32回日本レコード大賞 ロック・ゴールド・ディスク賞、最優秀ロック・ボーカル賞 作曲賞(ポップス・ロック部門)があります。
桑田佳祐作詞の「真夏の果実」の歌詞を読み解く
泣きたい気持ちは言葉に出来ない
涙があふれる 悲しい季節は
誰かに抱かれた夢を見る
泣きたい気持ちは言葉に出来ない
今夜も冷たい雨が降る
出典: 真夏の果実/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
冒頭の「涙が溢れる悲しい季節は誰かに抱かれた夢を見る」、季節はちょうど夏が過ぎ去った後の秋でしょうか。
「今夜も冷たい雨が降る」ですから、秋雨の頃ですね。「ため息」をつきながら、夏を回想します。
四六時中も好きと言って
四六時中も好きと言って
夢の中へ連れて行って
忘れられない Heart & Soul
声にならない[夜が待てない]
砂に書いた名前消して
波はどこへ帰るのか
通り過ぎ行く Love & Roll
愛をそのままに
出典: 真夏の果実/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
有名なサビのメロディには定評があり、桑田さんと原さんの美しいハーモニーが切なさと同時にスケールの大きさのコントラストを生み出しています。
大好きな人を思い出すたびに心が苦しくなるけど、忘れたくても忘れられない。
砂に書いた名前消してその思いは通り過ぎてしまうのでしょうか。
めまいがしそうな真夏の果実は
マイナス100度の太陽みたいに
身体を湿らす恋をして
目眩がしそうな真夏の果実は
出典: 真夏の果実/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
マイナス100℃の太陽とは、熱くまぶしく輝いていながら、冷たい,そんな存在、つまり相手の人のことをさすのでしょう。
それでも、「目まいがしそうな」くらいに愛してしまう。そして、それこそが甘酸っぱい「真夏の果実」なのではないでしょうか。
また逢えると言ってほしい
こんな夜は涙見せずに
また逢えると言ってほしい
出典: 真夏の果実/作詞:桑田佳祐 作曲:桑田佳祐
一心に綴ってきた思いを、ラストにもっと強く放出します。
これまで募らせて恋への未練が、一言に。
「こんな夜は涙見せずに また逢えると言って欲しい」と、再開できる、いつかのその時まで。