楽曲『いえない』は前々作である『アルトコロニーの定理』、前作『絶体絶命』では歌わなくなっていたラブソングであり、今だから歌える歌詞であるとも野田は感じていたようです。
また楽曲が出来上がった時にふと、スタジオ・アルバムに収録するなら1曲目がいいとも直感したのでした。
ラブソングが歌えなくなるくらい強烈な体験を経て、そのときの感情を1年掛けて熟成し、新たなラブソングとして世に送り出す。アーティストとしても大きく深く成長したと実感できますね。
気になる歌詞をチェック!
RADWIMPSの久しぶりとなるラブソングに、一体どんな深い意味が込められているのでしょうか?それではさっそくチェックして見ましょう。
言えない 言えないよ
今君が死んでしまっても 構わないと思っていることを
言えない 言えないよ
そうすれば永遠に君は 僕を捕まえていられることを
言えないよ
言えない 言えないよ
僕が君を憶い続けるためには それが一番だなんて
言えない 言えないよ
平気で「いいよ」と答えそうなその口元になんか言えやしないよ
ずるいかな そうかな 裏腹が世界を覆っている
出典: いえない/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
言えない 言えないよ
今君が死んでしまっても 構わないと思っているのは
言えない 言えないよ
ほんとは小さなその胸の 中に僕がいつまでも生きてたいと
願うからで
見えない 見えないよ
消えない 消えないよ
あぁ 君のいない世界で僕は はじめてもう迷子ではなくなる
あぁ 嘘が嫌いな君は がっかりの世界は今日で終わるよ
「あぁ 君がいない」って世界はがっかり そんなことは知らない
「おやすみなさい」
出典: いえない/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
歌詞の全体はこちらから↓ ↓
この何とも重苦しい歌詞の意味は?
死ぬほど好き、殺したいほど愛してる、その恐ろしいまでも狂気じみた相手への愛情を歌詞にしたものだと思うのですが。
相手を壊してしまいたいくらい愛している、そうした感情を、「食べちゃいたいほど愛してる」と表現した人もいるとかいないとか。
自分が相手に夢中になればなるほど、相手の気持ちは見えなくなる。自分の気持ちばかりが空回りして、恋愛が終わることに恐怖し、恋愛が終わって、別れを告げられるくらいなら、
まだわずかながら互いに思う気持ちが残っている今、「君を殺して自分も死んでしまおう」という、心中(しんじゅう)も辞さない心情なのかもしれません。
相手を深く愛している、その時点で相手を殺してしまえば、相手との恋愛の記憶は美しいままフリーズする。恋の病は恐ろしいですね。ここまで来ると、もう完全に心が病んでいます。
若い頃ってそういうものかもしれません。恋愛が激しければ激しいほど、失うコトへの恐怖から、極端な方向に針が振れてしまう。
受験にしても、友情にしても、恋愛にしても、若い頃はなんだかデジタルみたいに白黒付けたくなってしまうのですね。
年をとれば、そんなにも思い詰めたことがバカバカしく思えてしまうのは、やはり人生の酸いも甘いも経験して、そうした感覚が鈍くなってしまうからなのでしょうか?
おわりに
ちょっと怖い、そして深いラブソング『いえない』に焦点をあててみました。自分の解釈とはちょっと違うな、という方もいらっしゃるでしょう。
でもそれでいいのです。歌は、音になってあなたの心象に映った時点で、映ったものが真実なのですから。
さてRADWIMPSですが、2018年4月18日には『君の名は。』オーケストラコンサートの模様が収録されたBlu-ray & DVDの発売が決定しましたね!
早期購入特典もあるようですので、今すぐチェックです!
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