大森靖子【VOID】歌詞を解説！僕らはVOID(＝何もない)！？ゲームのような恋愛模様の行方は…！？

僕の心は“void＝空っぽ”だったわけではないのです。

押し込められていた感情が次々に溢れ出していきます。

嫉妬にも似たやるせない感情、“セカイ”に籠りたいという幼児性。

そして孤独の哀しさと“君”への愛情が支離滅裂に叫びとして口から溢れ出して止まりません。

しかしそんな主人公を待ち受けていたのは「空っぽの愛」だったのです。

本音の中に見つけた2人にとっての幸福とは主人公にとってバッドエンディングなのでしょうか？

本当の愛と向き合うことはなんと残酷なのでしょう。

『VOID』のエンディングで繰り返されるのは“want＝欲望”です。

心という器の中身が空っぽなら、そこにはあらゆる感情を詰め込むことができるということ。

そこに大森靖子は本音の欲望を詰めることにしたのです。

MVのライブ映像のラスト、大森靖子は渾身の欲望を吐き出しました。

それが上の内容です。

繰り返しになりますが『VOID』は大森靖子の銀杏BOYZへの偏愛から生まれました。

2018年2月のZepp Tokyoで両者が共演したこと。

それ以前に大森靖子が1人の少女として峯田和伸の公開されたアドレスにメールを送り続けた時代。

その頃からの様々な体験が『VOID』の骨子となっているのでしょう。

空っぽ同士、一緒にいても傍から見れば不幸に見えるかもしれません。

しかし幸福の尺度は本人にしか図ることができないのです。

“void＝空っぽ”なら“want＝欲望”を注ぎ込もう。

それが大森靖子の出した1つの答えなのではないでしょうか。

今回は大森靖子の『VOID(シン・ガイアズ ver.)』の歌詞に注目してみました。

そこに綴られているのは誰もが抱える孤独や劣等感というある種普遍的な心情。

そして空っぽになった心に注ぎ込まれる本音＝欲望でした。

誰しも心に虚無を抱えているかもしれません。

そこに希望を注ぎ込むか、もしくは絶望で満たすのかは本人次第なのです。

“僕”という一人称に惑わされることなく耳を傾けてみましょう。

『VOID』は性別も年齢も関係なく誰もが共感できる真実の愛の歌でもあるのです。

ふと疎外感に胸が痛んだ夜があれば自宅のヘッドホンで大音量で聴いてみてください。

鼓膜を通過しダイレクトに脳内に刻み込まれる『VOID』は少しだけ心を楽にしてくれることでしょう。

大森靖子が超歌手として歩み続けた数年間。

その間に多くの名曲が生み出されてきました。

最後にOTOKAKEに掲載された中から『VOID』と併せて聴きたい楽曲の関連記事をご案内させていただきます。

Zepp Tokyoでの大森靖子と銀杏BOYZの共演。

『VOID』はこの瞬間の感情を吐き出した楽曲なのかもしれません。

伝説となった『駆け抜けて性春』のMVを未見の方はこちらの解説記事をぜひご覧ください。

『クソカワPARTY』に収録された永遠の名曲『死神』。

喜びも悲しみもあらゆる感情が渦巻く『死神』の解説記事は必読です。

『クソカワPARTY』制作と同時進行で結成されたアイドルユニット「ZOC」。

「シン・ガイアズ」と並び大森靖子が丹念に育て上げた世界観は今も発展途上にあります。

共犯者として参加した大森靖子は『ZOC実験室』で何を表現したのでしょう？

こちらの解説記事にそのヒントが隠されているかもしれません。