BTSが神に?!『Dionysus』をピックアップ
今回ご紹介する曲は、BTS(防弾少年団)の『Dionysus』です。
ディオニュソスはギリシャ神話に登場する神の名前として知られています。
詳しくは分からずとも「聞いたことがある!」という方は多いのではないでしょうか。
『Dionysus』とディオニュソス神、どのような関係があるのか、楽しみですね!
まるでミュージカル!圧巻のステージをご覧あれ

神聖さを感じさせる白い着衣に身を包んだメンバーが、激しくも妖艶に踊る姿は悲鳴ものです!
一度聴いたら耳から離れないサビの歌詞も魅力的ですね。
今回は『Dionysus』の歌詞を和訳しながら、その意味に迫ります!
※以下「BTS(防弾少年団)」を「BTS」と表記します。
酒は芸術だ!
男気あふれるパワフルな歌詞で始まる『Dionysus』。
彼らに酔いすぎないようにご注意を。
ディオニュソスが表している存在とは
쭉 들이켜
술잔 (sippin’) 팔짱 (tippin’)
한 입
티르소스 (grippin’) 포도 (eatin’)
쭉 들이켜
분위기 (keep it) D style (rip it)
한 입
여기 (kill it) let’s steal it
The illest
出典: Dionysus/作詞:Pdogg,J-HOPE,Supereme Boi,RM,SUGA,Roman Campolo 作曲:Pdogg,J-HOPE,Supereme Boi,RM,SUGA,Roman Campolo
【和訳】
ぐっとあおる
酒杯をすすり 腕を組んで傾けてひと口
テュルソスを掴みながらブドウを口にする
ぐっとあおる
雰囲気は崩さずDスタイルを貫いてひと口
ここで飲み干したら 盗もうぜ
最高に奇抜だ
【解説】
デュオニュソスは酩酊の神として知られています。
ディオニューソス(古希: ΔΙΟΝΥΣΟΣ, Διόνυσος, Dionȳsos)は、ギリシア神話に登場する豊穣とブドウ酒と酩酊の神である。この名は「若いゼウス」の意味(ゼウスまたはディオスは本来ギリシア語で「神」を意味する)。オリュンポス十二神の一柱に数えられることもある。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ディオニューソス
酒を飲んで少なからずハイになっているような光景です。
杖(テュルソス)を支えにしなければならないぐらい酔っているのでしょうか。
聖獣は豹、虎、牡山羊、牡牛、牡鹿、蛇、イルカ、狐、ロバで、聖樹は葡萄、蔦であり、先端に松笠が付き葡萄の蔓や蔦が巻かれたテュルソスの杖、酒杯、豊穣の角もその象徴となる。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ディオニューソス
「酩酊」というぐらいですから、前後不覚になるぐらい飲んでいるのかもしれませんね。
この曲では酒に酔うこと、あるいは酒自体が何らかの比喩になっていると考えられます。
그냥 취해 마치 디오니소스
한 손에 술잔, 다른 손에 든 티르소스
투명한 크리스탈 잔 속 찰랑이는 예술
예술도 술이지 뭐, 마시면 취해 fool
You dunno you dunno
You dunno what to do with
내가 보여줄게 난 전혀 다른 걸 추진
아이비와 거친 나무로 된 mic
出典: Dionysus/作詞:Pdogg,J-HOPE,Supereme Boi,RM,SUGA,Roman Campolo 作曲:Pdogg,J-HOPE,Supereme Boi,RM,SUGA,Roman Campolo
【和訳】
酔っているだけさ まるでデュオニュソスのように
片手に盃 片手にテュルソス
透明なクリスタルグラスの中で揺れているのは芸術
芸術も酒みたいなものだ 飲めば酔うんだ 無知だな
お前は知らない
どうしたらいいのか分かっていない
見せてやるよ かつてないものを推してやる
アイビーが絡まる荒削りな木でできたマイク
【解説】
ここで「酒=芸術」だということが分かります。
芸術とは、BTSにとっての歌や踊りに該当するのでしょう。
自分たちは他者の想像を越えるほど音楽にのめり込んでいる、ということではないでしょうか。
つまりデュオニュソス=BTSのメンバーだといえますね。
절대 단 한 숨에
나오는 소리 따윈 없다
出典: Dionysus/作詞:Pdogg,J-HOPE,Supereme Boi,RM,SUGA,Roman Campolo 作曲:Pdogg,J-HOPE,Supereme Boi,RM,SUGA,Roman Campolo
【和訳】
たった一度の呼吸をする間にできる音楽なんて
絶対にないんだ
【解説】
音楽という芸術を生み出すためには時間と労力を要します。
それはBTSのメンバー全員が痛感しているはずです。
放っておけば曲も振り付けもできている、なんてことがあったらラクですね……。
ここでいう「音楽」とはブドウ酒、つまりワインのことではないでしょうか。
ワインも長い発酵や熟成を経てできあがる飲み物です。
芸術も酒も、作り出すのにはそれなりの苦しみを味わうものだと歌っているのでしょう。