こんな良い月を一人で見てる
本当なんだ、昔の僕は涙が宝石で出来てたんだ
そうなんだ、って笑ってもいいけど
出典: 嘘月/作詞:n-buna 作曲n-buna
夜空に浮かぶ綺麗に輝く丸い月が想像できるでしょう。
独り占めしたいほどの美しさですが、君になら見せてあげたいと思うのです。
「見ないなんてもったいないよ」と云いたいような僕の気持ちが伝わってきます。
そんな月夜の下で小さい子がつくような嘘を吐いてでも君に笑ってほしいのでしょう。
好きな人の気を惹きたいときは少し大きなことも語ってしまうものです。
嘘だとバレていても構わないのです。
僕の話に「本当~?」と言って隣で笑ってくれる君がいるだけで僕は幸せなのでしょう。
多くは望まないからせめて
君を思い出せなくなる前に
声はもうとっくに忘れた
想い出も愛も死んだ
風のない海辺を歩いたあの夏へ
出典: 嘘月/作詞:n-buna 作曲:n-buna
君のことを決して忘れてしまったわけではないのです。
君が隣にいて共に過ごした時間や君のことを想った時間は僕の一部です。
きっと忘れることは出来ないでしょう。
「会いたい」の裏返しで、会えないと忘れてしまうというメッセージの様に読み取れます。
このまま時間が経って君との記憶が薄れていくことが怖いのかもしれません。
「君はこのままでいいの?」と問いかけてるようにも感じられます。
さよならでもいいから言葉がほしい
僕はさよならが欲しいんだ
ただ微唾むような
物一つさえ云わないまま
僕は君を待っている
出典: 嘘月/作詞:n-buna 作曲:n-buna
ここからサビに入ります。
最初の一文は僕の強がりであって決して心からの「さよなら」をしたい訳ではないのです。
君は急に僕の前から居なくなってしまったのかもしれません。
現状が微睡みのようにあいまいな上、何も伝えられていないのではないでしょうか。
お別れをするために君と会いたい訳ではないのでしょう。
しかし、このまま会えなくなってしまうのでは僕の気持ちはずっと宙ぶらりんです。
大切な人との別れの際は「さよなら」の一つでも言葉があれば現実を受け入れられるものです。
今の僕は
時間だけが過ぎていく
歳を取った 一つ取った
何も無い部屋で春になった
僕は愛を、底が抜けた柄杓で呑んでる
本当なんだ 味もしなくて
飲めば飲むほど喉が乾いて
そうなんだって笑ってもいいけど
僕は夜を待っている
出典: 嘘月/作詞:n-buna 作曲:n-buna
季節が巡ると当たり前ですが歳を取っていきます。
僕は相変わらず君を想い続けているだけで、何も成長していないままなのかもしれません。
何かを取り入れようと思っても自分の中に入らず溢れてしまっている状態なのでしょう。
忘れられない人がいることは悪いことではありません。
それだけ長い時間想える相手に出会えることは奇跡に等しいことではないでしょうか。
誰かに何かを言われても納得出来るまでは諦める必要もないと思うのです。
ただ無情にも時間は止まってはくれません。
だんだん自分だけが取り残されてしまっているような状況が読み取れるでしょう。
取り残される僕
君の鼻歌が欲しいんだ
ただ微睡むような
物一つさえ云わないまま
僕は君を待っている
出典: 嘘月/作詞n-buna 作曲:n-buna
大切な人が口ずさむメロディーは自然と耳に残るものです。
あっという間に自分にとって特別な曲となるでしょう。
微睡みの中で君の鼻歌を聴くことが出来たらそれ以上に幸せなことはありません。
君は僕にとって特別で、ささやかな事でも僕を幸せにしてくれます。
なのでこのまま何も言わないまま居なくなってしまう現実はどうしても受け入れられないのです。
一言でもいい、君からの言葉を聴けることを僕は待っているのでしょう。