近未来の世界へ移行する古い時代を思い起こします。

テクノロジーについていけないようなアナログ情報は必要ないと、切り捨てるようにすすめているようです。

老朽化した世界

顔も知らんようなそん所そこらの
もう腐って死ぬ古キャンディ
いつの間にやら朽ちてガタガタ
遂に落っこちたエレベーター

出典: 駄菓子屋商売/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

古くて廃墟に近いような建物にあるエレベーターが老朽化で落ちてしまったのでしょう。

修理される様子もなく、ただ放置されて朽ち果てていく…。

人目につかないような、見捨てられた場所なのかもしれません。

ショッピングモールに負けた駄菓子屋

イエイ もう三千年間このまんま!
這う這うで逃げ出して
愛なんかとっくに売れちまって
イエイ 進めショッピングカート
僕を乗せ今ならばお安いぜ
丁重にラッピング施して
チューイングガム
大昔に賞味の期限は過ぎたけど
ブーイングコール
嫌になるほど御得な商品さ

出典: 駄菓子屋商売/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

昔は人情が欠かせない商売をしていた駄菓子屋は廃れ、代わりになんでも揃う機械的なショッピングモールに人々は集うようになりました。

駄菓子屋で売られていたけれど、古くて安価になったお菓子の「僕」は得売りに出されていたのでしょうか。

ショッピングカートに乗って買われていくのは、安さの割にはラッピングの見た目だけは綺麗に施されている駄菓子屋でかつて売られていたお菓子の「僕」。

安物で食するにも値しないような存在は、とにかくたたき売りされているのでしょう。

ちなみに、「這う這う」というのは“ほうほう”と読んで、やっとのことで、とか辛うじてのような意味で使います。

今でも方言の中には残っていたりしますよね。

這う這うの体で~なんて使うこともあるので耳にしたことがある人もいるはず!

新たな新時代

さあさ始まる新時代までの
声もなくなった幾万年
とうに廃れた知識なんてほら
全部全部全部置いて行け

出典: 駄菓子屋商売/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

最初の幾千年からさらに時が経ち、幾万年になりました。

古い知識と新しい知識のギャップがますます広がっていきますね。

過去の象徴

病んだ心と宇宙舞うばかり
もう腐って死ぬチョコレート
枯れてカラカラ朽ちてガタガタ
遂に落っこちたアドバルーン

出典: 駄菓子屋商売/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

駄菓子屋がある街中では、暗い雰囲気の中で人々がさまよっているように思えます。

チョコレートも食べれなくなるほど、すっかり痛んでしまったのでしょう。

昔はアドバルーンをよく見かけたものですが、最近ではめっきり見なくなりました。

古くなったアドバルーン過去の象徴のように描かれているのではないでしょうか。

さらに時間が経った世界でも

イエイ もう三万年間このまんま!
「いらね」って投げ出して 愛なんかとっくに売れちまって
イエイ 飛ばせショッピングカート声荒げ
今ならばお安いぜ 丁重にラッピング施して

出典: 駄菓子屋商売/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師