ユ・ヨンジン×東方神起=冠前絶後の名曲「Rising Sun」
作曲家、作詞家、音楽プロデューサー、歌手である。SMエンターテインメント独自の音楽スタイル「SMミュージック・パフォーマンス」(SMP) を生み出し、H.O.T.や神話、東方神起など同社所属歌手の楽曲を数多く手掛けたことで知られる。SMエンターテインメントと専属契約を結んでおり、同社の非登記役員も務めている。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ユ・ヨンジン
ユ・ヨンジン氏の作品は躍動感とドラマチックなスケール感を感じるものが多いのが特徴です。
ラップ、クラシック、ハウス、パンク、R&B、ロックバラードなど、テンポの違う様々なジャンルを混ぜ合わせ、まるで演劇舞台の場面が切り替わるかのような「転調」が必ず仕掛けられています。
重低音が響く心地よさと転調の快感にゾクゾクしますし、聴くたびに「傑作」という言葉が出てしまいます。
今回はユ・ヨンジン氏と東方神起が作り上げた名曲「Rising Sun」を題材に、韓国語の歌詞に和訳をつけながら日本語ver.との違いを解説していきます。
韓国語ver.はアルバム、日本語ver.はマキシシングル
アルバム名は全て大文字の「RISING SUN」で表記され、「Rising Sun」はトラック3に収録されています。
韓国語ver.のアルバムジャケットはラフなロックスタイルです。男女問わず若者が手に取れそうなイメージですね。
黄色い背景のジャケットは日本デビュー後にリリースされた日本語ver.の「Rising Sun」です。韓国語ver.と異なり、女性に好まれそうなスタイルを意識したジャケットになっています。
日本活動においては、韓流アイドルグループではなく日本のJ-POPグループとして、地に足着けた活動をするよう目標づけられました。その努力の甲斐もあり、綺麗な発音で歌っています。下記のジャケットはCDとDVD付きのものです。
Rising Sunの歌詞に出てくる男性像は、こんなに違います!
PV動画のイントロシーンの違い
韓国語ver.「Rising Sun」のPVではイントロシーンから重々しさを演出しています。東方神起のメンバーであるユノが、サンドバッグを叩き、蹴る。おそらくテコンドーのトレーニングをしているところから始まります。
続いて切り替わるシーンでは、元メンバーのジュンスが韓国楽器の太鼓を激しく打ち鳴らしています。韓国の国技や伝統文化の楽器を出すということは、大きく言えば「国民である若者」に伝えたいメッセージがあるとも感じられます。
怒りや悲しみといった負の感情を、スポーツや文化にぶつけている若者の姿を映しているのではないでしょうか。また教会で心静かに悲しみにくれるシーンなども、キリスト教徒が多い韓国の特徴を表しています。
日本語ver.の「Rising Sun」でも冒頭はユノが登場します。でも汗にまみれたハードなトレーニングをするのではなく、ストリートパフォーマンスでパントマイムを披露している若者役です。
ジュンスも他人が食べかけているホットドッグを落としてもしらんぷりで通り過ぎる青年役です。
いずれも他者との交流を避ける若者をイメージしています。そこは日本の若者らしさが出てますね。韓国語ver.のような重苦しさや悲壮感は感じられません。
韓国語歌詞の和訳で読み解く!Aメロで、この若者は何を考えてるのか?
하늘을 향해 간 나의 눈물로 만든 비가
空に向かって行った 俺の涙で作られた雨が
대지에 내려도 세월에 박힌 내 아픔을 씻어가도
大地に降っても 歳月に刻まれた俺の痛みを洗い流しても
No! 용서 내겐 절대적인 사치
No! 許し 俺に絶対的な贅沢
No! 표적 없이 날아간 길을 잃은 분노
No! 標的がなく飛んで行った道を失った怒り
No! 나 미련 같은 말로 기도하는 속죄
No! 俺 未練のような言葉で祈ること贖罪
No! Here I go, Come back!
出典: Rising Sun/作詞:Yoo,Young Jin 作曲:Yoo,Young Jin
Aメロを和訳すると、ガチガチに硬くて気難しい男性の姿が浮かんできます。この後に続く言葉を読めば、「何よこの人、めんどくさいなぁ」ってイライラします(苦笑)
許す行為は彼にとっては贅沢な行為なんだそうです。離れていく相手に対し、未練がましく「幸せを祈る」なんてことは元の罪を許す行為になるじゃないかと怒り心頭でバッサリ斬っています。
さて、日本語ver.はどうでしょうか。