カセットテープとな?
カセットデッキ・・・
筆者先日、某家電量販店に行ったんです。
除湿器が壊れまして、どんなもんかと修理に持ち込んだんですが、その時に隣のカウンターにいた年配の女性。
その女性がカセットテープのデッキを修理に持ってきていたんです。
レコードプレーヤーだったら、「お?音楽知ってんな…。」とか思いますが、カセットテープデッキ…。
きみまろのカセットでも聴くんだろうなと思いつつその場を後にしました。
本記事でご紹介する『忘れないように』はなんと、このカセットテープでも販売するっていうじゃありませんか!
両A面でもう一曲は『だいじなこと』が収録。
皆さんそもそもこの”A面”という言葉ご存知ですか?
若い方はカセットテープを扱った事がない方がほとんどだと思う…。
カセットテープってね、カセットデッキに入れる時に、”Aの面”と”Bの面”ってあるんです。
切り替える時はね、ひっくり返して入れ直してたんです、昔は。(笑)
でね、Aの面に収録されているのがメインのシングル曲で、裏返したBの面に収録されているのが、いわゆるカップリング曲なんです。
これ意外と知らない若い方いるんではないかしら?
だから今よく使われる両A面の解釈は、どちらもメインの曲なんですよ~って意味なんです。
あ、それはご存知ね?(笑)
このカセットテープに興味を持った方は、是非くるりの『忘れないように』ご購入ください♪
そして、カセットデッキのご購入もお忘れなく。(笑)
『忘れないように』
大事な人との別れ
沈みかけた流氷を 裸足で滑るのも
これで最後なんだって はしゃぎ倒した
ほら 流れる雲を追えば
次の街が見えてくるよ
蜃気楼のようだね
泣かないで 靴紐結んで
出典: 忘れないように/作詞:岸田繁 作曲:岸田繁
筆者なりの解釈で失礼しますね。
この楽曲は基本に誰かとの別れがあったのでしょう。
別れなければいけなかったのは、聴く人の解釈に委ねられていると思うのですが、大事な人である事には間違いありません。
次の街というワードで、今まで住んでいた土地を離れ、友達とも別れなければいけなかったんではないかと。
幼かった少年時代にその土地を離れた、そんな出来事を回想するという状況が感じ取れます。
昔を思い返しているのでしょう。
大事な人との別れ。
悲しい出来事ではありますが、それだけでなくもっと大事な事も訴えかけています。
その土地を離れなければいけない深い理由もありそうです。
流氷というワードでそこが寒い土地だという事が感じ取れます。
記憶は曖昧
忘れないようにしても
そこから立ち去ることと
揺らがない想い なぜか
思い出せないことばかり
浮かんでくるのさ
久しぶりの駅前も ビルが立ち並ぶ
何気ない風景と思い出よ さらば
出典: 忘れないように/作詞:岸田繁 作曲:岸田繁
昔の記憶って曖昧ですよね。
よほどの印象的な事も断片的にしか覚えておく事はできません。
大人の今思い返しても、記憶自体勘違いして覚えてたり。
この曲の主人公は、久しぶりに元住んでいた所に戻ってきたのでしょう。
その時の事を思い出しながら、昔の記憶を無理矢理引っ張り出そうとします。
なぜか、思い出すのはよく分からない出来事ばかり。
記憶とはそんなものですね。
まったくあてになりません。
記憶を辿る
遠く離れてしまう心
振り向いても見えなくなる
逆さまの視界はほら
グラウンドの鉄棒越しの
出典: 忘れないように/作詞:岸田繁 作曲:岸田繁
薄れていく記憶を辿りますが思い出す事が出来ずに、少し切なさが見え隠れします。
おそらくこの主人公は、その記憶を辿りたいために、学校に足を運んだのではないでしょうか。
グラウンドの鉄棒で学校が想像できます。
そして昔と同じ様に逆上がりでもしたんでしょう。
当時の様に鉄棒なんかをしてみたら、思い出せないその記憶を思い出せるかもしれない。
そう考えたのではないでしょうか?
よく忘れてしまった事柄を思い出そうとする時、同じ行動を繰り返してみるってありませんか?
物を失くしてしまった時とかね。
自分のルーツでもある学校。
その学校へ”行ってみる”事自体、この主人公にとっては勇気のいる事だったかもしれません。
そこで主人公が思い出したもの。
それはこの後に続く歌詞になるんですね。
細かいことは思い出す事は出来ないけど「楽しかった」事は間違いない。
良い思い出ばかりがこの学校や土地にはあったんです。
おそらく、見た目ににも少しだけ周りは変わっていると解釈できます。
だけど、自分の心は変わらない。
「楽しかった」という想いだけはそこにちゃんと残っているのです。
薄れていく・・・
あの街の真ん中で そう笑いが溢れて
新しい夢と希望 思い描いた世界のことを
忘れないように 歌い 遠くまで届けては
何気ない出会い 別れ
空っぽになった心の中のファイル
出典: 忘れないように/作詞:岸田繁 作曲:岸田繁
生きていると、出会い・別れ何度となく繰り返しています。
それが大事な人だったり、もはや人ではなくて物だったりね。
その時は少々心を痛めるんです。
でも時が経てばやはり忘れる。
正確にはすっかり忘れる訳ではなく、薄れていくんです。
だから断片的に覚えている事もある。
どうでもいい事は覚えていたりするのにね。
それが良いのかどうかは分かりません。
その人にとってそれが悲しい出来事だったなら、引きずって生きていくというのも辛いことですしね。
必ずしも覚えていた方がいい事ばかりじゃない。
忘れてしまった方がいい事もあるんです。
でもこの楽曲では覚えていたい事をテーマとしていると思うんですよね。
忘れてしまいがちだけど、これだけは覚えておいた方がいいよ、的なね。