ヒプノシスマイク（MAD TRIGGER CREW x 麻天狼）「DEATH RESPECT」を解説

警官である銃兎（じゅうと/MTC）は、独歩（どっぽ/麻天狼）に職務質問をしたことが何度もあります。

「Know Your Enemy」のドラマパートで二人は再会しているので、それ以来ということになるはずです。

わざと忘れたフリをしているのでしょうか。

職質したときの印象が「チキンの鳥肌」。

確かに独歩は自己批判の塊、ネガティブ人間で内向的に見えるわけですが、キレると怖い人間でもあります。

銃兎はしっかり把握していますね。

そのため銃兎は「感情」でぶつからず、頭を使う戦術でいくようです。

理論で追い詰めたら負けないと自負している頭脳派銃兎は、さっさと白旗を上げろと言います。

「感情任せにブチ切れながら生み出すリリックで俺を倒そうなんて甘い」と銃兎は思っているのでしょう。

興奮した独歩のラップは、普段の独歩からは想像できないような威圧感があります。

しかし、銃兎にとっては「つむじ風」。

一時的あるいは局地的に大きな影響を及ぼすことがあっても、驚異ではないのだと余裕を見せています。

ここからは独歩のパートです。

銃兎が犯罪者と持ちつ持たれつの関係で渡り歩いてきたことを知っているようですね。

銃兎は後悔なんてするはずもなく、世の中のためになっているとさえ思っているわけです。

一方の独歩は、何でもかんでも悲観し、後悔してしまうという正反対の思考を持っています。

だからといって、何も後悔せずに突き進む銃兎を褒めているわけではありません。

国家権力の中で正義と悪の均衡を保つために、手を汚す警官が必要だと思っている銃兎。

バレて失職することもなくうまくやっていることを独歩は認めていますが、褒めてはいません。

独歩からみれば、銃兎は正義と悪のどちらからも都合良く使われる道具なのです。

上手に玉乗りをして優越に浸っていても、その実はピエロ。ただの見世物だということでしょう。

ポジティブで世渡り上手な銃兎と、ネガティブで後悔ばかりの独歩という正反対のキャラクター。

「お前には敵わないよ」と銃兎の器量を相当な高さまで持ち上げておきながら、一気に叩き落としました。

続いては理鶯（りおう/MTC）が一二三（ひふみ/麻天狼）にリリックを投げつけます。

重度の女性恐怖症を克服するためにホストになった一二三。

理鶯から見れば「好きでもないのにホストをやって酒を飲んでいる」と見えるのかもしれません。

酒の飲み過ぎで頭は壊れかけている、とまで言っています。理鶯、強気のリリックです。

何も考えずにただ生きているだけの一二三は、流れに抗えないまま落ちていく宿命。

今この瞬間も一二三の下落傾向が見て取れることから、理鶯は自チームの勝利を確信します。

海軍出身の理鶯にとって、敵前逃亡は何よりの恥です。

もし一二三が目の前からも流されていくのであれば、容赦なく攻撃すると宣言。

スーツを着れば女性恐怖症が克服できる二重人格の一二三に対して「自分の人格は一つ」とあえて言葉にしました。

信念がないのは品性がないヤワな男であり、一二三に「品を持て」と言います。

つまり、真っ向勝負に相応しい人間になってから出直せ、という意味でしょう。

見るからに軍人然としている理鶯を「男臭い」と言ってのける一二三。

理鶯のリリックもまた男気溢れているもので、外見も内面もしっかり一致していると受け取っています。

自分が理想として掲げる正しい姿で生きているのは素晴らしいことだね、とまずは認めているようです。

しかしそれは理鶯の理想像。一二三の理想像ではありません。

品格がないと言われた一二三も、仕事の場ではビシッと決めるわけです。

新宿の女たちを魅了するのも品格あってこそだと思っているのでしょう。

ですから、品格を持てという理鶯の言葉に従ういわれはありません。

理鶯が確信している勝利についても「勝手に言ってろ」と相手にしません。

銃兎vs独歩、理鶯vs一二三はそれぞれに足りないものを痛感させられるバトルだったのではないでしょうか。

それぞれが少なからず痛手を受ける、痛手を与えているように感じます。

こうなると気になってしまうのが左馬刻vs寂雷ですね。

互いに尊敬の念があるものの、一歩も引くことなく真っ向勝負を繰り広げるのでしょう。

リリースまで待ちきれません！

基本を振り返りたい方はこちらの記事をどうぞ。

そもそも「ヒプノシスマイク」って何なの？という方にもおすすめです。

こちらは各チームの詳細、CDについての情報満載！

これまでの軌跡を辿ってみてください。