湘南乃風【WICKED & WILD】歌詞を和訳して解釈！反逆魂が熱い！不器用でも自分らしい生き方を

2013年3月6日発表、湘南乃風の通算5作目のアルバム「湘南乃風〜2023〜」。

このアルバムのオープニング・チューン「WICKED & WILD」の歌詞を解釈します。

ところどころに英文が含まれますので和訳も添えましょう。

邪悪で奔放というタイトルの通りに社会の規範から逸れてでも自分の道を貫く精神が歌われます。

この時代にあってこうした一種の「危険思想」を持ちながら生きてゆくのは大変なことです。

それでも社会に飼いならされることなく生きてゆきたいと願う反逆の魂こそ湘南乃風の持ち味。

誰に何といわれようとも信念を貫き通す彼らの生き様が多くのリスナーの支持を獲ます。

反逆する者には容赦のない圧力を加える社会風土の外で生きることのまぶしさ。

こうした歌がメインストリームで流れていることにどこか安心するところもあります。

いかなる生き方も弾圧を受けることなく許される寛容な社会が生まれることを祈りましょう。

この曲の歌詞を和訳しながら解釈してゆきます。

それでは実際の歌詞をご覧ください。

最初の挨拶のような歌い出しです。

ストリートからのし上がってきたというのが湘南乃風の譲れないところなのでしょう。

アルバム「湘南乃風～2023～」のオープニングを飾るので最初の一撃としての重さがあります。

これからリスナーを広く獲得してシーンを引っ掻き回したいという心情を歌うのです。

自分たち湘南乃風の信条へのこだわりがシーンの中でエコーしてゆく様子。

優しく語りかけるのではなくリスナーの脳髄に直接、弾丸を撃ち込むような勢いがあります。

彼らが望むのはリスナーとの温かい交歓などではなく生命のやり取りのようなヒリヒリした関係です。

今どきの風潮に全身で抗う姿がかっこいいでしょう。

「WICKED & WILD」は歌詞の情報量が非常に多いので先を見てゆきます。

「WICKED & WILD」のタイトルを回収します。

「オレたちはとにかく邪悪で不道徳 そしていたずらでおちゃめ、そしてやんちゃさ」

「Wild」はスラング的な用法の「やんちゃ」や「大胆」「自由奔放」などの意味を採用しました。

荒野を進むのは「tough=tuff」つまりすごいライダーたちです。

「Riders」は乗るものによって訳が変わりますが湘南乃風の場合はバイク乗りになります。

若旦那のブログにはバイクの話題がいっぱいです。

荒野を進むバイカーというと映画「イージー・ライダー」の光景を思い返します。

湘南乃風の音楽は非常に新しいものです。

しかしその反骨精神の源流をたどるとアメリカン・ニューシネマの世界に行き着くのかもしれません。

アメリカン・ニューシネマやパンク・ロックのアティチュードに親しいものを感じるのです。

荒野を行くということ自体が社会の中心から外れた道を進むことを意味します。

どこまでも反逆魂にあふれた歌詞になっているのです。

「邪悪で不道徳、そしていたずらでおちゃめ、とにかくやんちゃ」

誰の意見にも耳を貸さずに進むべき道を行くすごいバイカーたち。

信号も守らないのかしらと不安になりますが、これはアティチュードのお話です。

無茶っぷりを制止されても極限まで突破してゆく基本姿勢が歌われます。

息苦しいこの時代にあって自由奔放に生きることは本当に難しいです。

社会への反骨精神などは教育現場で矯正されてしまいます。

学園では自由を謳歌できても社会に出る際には大人しい人間へと馴致されるのです。

ファッションでさえ自由を許されません。

色鮮やかなファッションは眉をひそめられます。

就職活動の際には皆で同じねずみ色のスーツに身を包むのです。

学生時代のやんちゃさはどこへいってしまうのか。

そうでもしないと生活を維持できないという思い込みによって私たちは簡単に矯正されます。

しかし湘南乃風のように社会の周縁部で生きることを選ぶ人もいるのです。

そして彼らのすごいところは実際にはメインストリームで勝負ができる器があるところ。

トップ・アーティストとしてこの社会になくてはならない存在に成り上がるのです。