君の色は あの花びらの色だ
僕の色は 所詮 君の色だったんだ
何でもいいんだよ 今更 変われないんだよ
出典: ファンタジック/作詞:井上苑子 n-buna 作曲:n-buna
君は夢の世界の人のようだ。
手の中にある花びらの色のように。
僕は君そのもの。今さら、どうすることもできないのです。
好きだという気持ちに、他の気持ちを上書きすることなんてできません。
今の気持ちのまま、生きていくしかないという決意…あきらめ…。
人を好きになるということは、自分の全部がその人の色に染まることなのかもしれません。
優しさばかりが 傷になっていく
思い出ばかりが 歌になっていく
出典: ファンタジック/作詞:井上苑子 n-buna 作曲:n-buna
君の優しさは今でも僕を傷つけてる。
優しくされた思い出がたくさんあればあるほど、そこから遠く離れてしまった今が辛い。
君との幸せな思い出は今では歌になります。
歌になって、君のもとへ届けばいいのに。
そんな思いが込められているようです。
君が言った ただ 笑ったんだよ
慣れない笑顔も 無視した優しさも 全部 人生だ
春を待って 君を待って
出典: ファンタジック/作詞:井上苑子 n-buna 作曲:n-buna
同じフレーズがリフレインされます。
ささやくような井上苑子の歌唱が聴きどころです。
そして、いよいよクライマックスへ!
暖かい日差し、明るい空、きれいな花びらの舞う春を待つように君を待つ僕の想いはどうなるのでしょうか。
大切な歌を大切な君に
花が舞った 君を知ったんだよ
この恋も 想い出も 愛も 優しさも 全部 歌いたいよ
この春を舞った ただ舞った花びらを 掬い取った
出典: ファンタジック/作詞:井上苑子 n-buna 作曲:n-buna
胸の中にある君のこと、君との思い出を歌にして歌います。
歌うということは、自分自身への癒しになります。
人が聴くこと、君が聴くことも考えられます。
歌を聴いた人は自分の恋と重ね合わせて涙するかもしれません。
この歌を聞いた「君」、僕が恋をした「君」だけでなく、全国の同じような「君」も気がつくかもしれません。
恋の思い出に涙を流し、歌を歌う人がいることを。
恋はいつもその人だけのものです。
春に散った花びらを両手ですくうように、大切に歌い大切に聴く人がいるということ。
色付いていく 君の顔に ずっと 見惚れていたこと
夢のようでした 春のようでした
出典: ファンタジック/作詞:井上苑子 n-buna 作曲:n-buna
君の顔をずっと見ているだけで、夢の中にいるような幸せを感じることができます。
その人がそこにいるというだけで、自分はこんなにも幸せなのだと気づくこと。
自分の幸福は君とともにあるということ。
誰でも、自分1人だけが幸せということはありえないのです。
自分の大切な誰か、家族や恋人や友達、みんなの幸せがあってこその幸せなのです。
エンディングはギターのかっこいいキメキメフレーズで締めです!
終わった恋はすべて夢?
『ファンタジック』の歌詞が過去形で書かれているのは終わった恋だから。
終わったからといってすぐに忘れられるものではないのが恋。
冬、薄暗い部屋で写真の君を見つめていた自分。
春が来て、花が咲き、散った花びらを両手ですくう自分にも春が来そうな予感。
恋心は忘れることはできないし、忘れなくてはいけないものでもありません。
時間の経過と共に自分の一部になって一緒に歩いていくもの。
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