井上苑子の他とは一味違う卒業ソング

【「君に出会えてよかった」井上苑子】歌詞の意味を紐解く!別れは始まり…自分の力で踏み出すための1曲の画像

もう済んだという方にしても、これから迎えるという方にとっても卒業は一大イベントです。

そんな卒業を題材にした名曲も毎年たくさん生まれていますね。

記事をご覧のみなさんにも、思い入れのある卒業ソングがきっとあるのではないでしょうか。

そして今回紹介する卒業ソングはこれまた他とは一味違ったものとなっています。

紹介するのは井上苑子の「君に出会えてよかった」。

2016年3月16日にリリースされた彼女の1stアルバム「Hello」のリード曲として収録された1曲です。

この楽曲の何が他の卒業ソングとは違うのか。

それは、井上本人が高校を卒業するタイミングで楽曲がリリースされたということ。

卒業を懐かしんだものは数あれど、リアルタイムで感じたことを歌ったものは少ないのではないでしょうか。

そういった意味でこれは高校生にしてメジャーデビューを果たしていた彼女ならではの楽曲だと言えます。

卒業に関しての逸話

井上苑子は高校の卒業に際して記念のワンマンライブを行っていました。

これはメジャーのアーティストとしては珍しいことではありませんね。

しかし彼女は卒業に関するもので、もっと驚くような逸話を持っていました。

2010年3月21日、小学校卒業式の当日に心斎橋のライブハウスで小学生ながら「卒業式ワンマンライブ」を実施。チケットは3日で完売して100人以上の観客を集め、いくつかの関西メディアで取り上げられた。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/井上苑子

なんと小学生の頃にも卒業ワンマンをやっていたと言います!

アーティストの生い立ちで、幼少期からピアノをやっていたのようなものはありがちです。

しかし幼少期からのシンガーソングライターというのは非常に稀な例ではないでしょうか。

取り巻く環境の影響はあると言えども、小学生にしてこの行動力は恐るべきもの。

彼女の才能は音楽はもちろん、そのチャレンジ精神にあるのでしょう。

NOTTVドラマ「サクラ咲く」の主題歌に

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「君に出会えてよかった」は2016年にNOTTV(現在はサービス終了)で放送されたドラマ「サクラ咲く」の主題歌にもなりました。

直木賞受賞作家の辻村深月著の小説を原作に、「ソラニン」などで知られる高橋泉の脚本でドラマ化。

顔の見えない相手とのやり取りを描くストーリー

物語りは図書室の本に挟まれていた1枚の便せんから、顔の見えない相手との交流が始まっていくというもの。

インターネットの匿名性を彷彿とさせる内容ですね。

しかし、ポイントは図書室という特定の場所で物理的なやり取りが行われるという点。

相手が実際にその場所に足を運んだという事実が、やり取りに重みを加えています。

学生生活を舞台にしたストーリーと、タイトルにある桜のイメージ。

これらから「君に出会えてよかった」が主題歌として適任だったということが伝わりますね。

楽曲を考察

「君に出会えてよかった」の作曲を担当したのは秋浦智裕。

一見人名のように思えますが、これは実はユニット名なんです。

下浦晃裕と秋山智美、2人合わせて秋浦智裕です。

KAT-TUNJUJU大橋彩香などにも曲や詞を提供している今注目のユニットなんですよ!

楽曲に込めたメッセージが表れた歌声

楽曲は可愛らしいオルゴールの音色から幕を開けます。

そこから展開されるハツラツとしたイメージのバンドサウンド。

ストリングス、ピアノの音色が華々しく彩ります。

まだあどけなさの残る井上の声も晴れやかな印象。

楽曲について彼女は「悲しいというよりも、”ありがとう”や”がんばるね”といった気持ちを込めた」と語っています。

その言葉の通りの表情が歌声にも表れていますね。

切なさを感じさせる場面も