「ソプラノ」は知る人ぞ知る名曲

【ソプラノ/いきものがかり】歌詞の意味を徹底解説!恋の欠片はどこへ…切ない想いに胸が締め付けられるの画像

「ソプラノ」は2008年の2月にリリースされたいきものがかりのセカンドアルバム「ライフアルバムに収録されている曲です。

いきものがかりメンバーはこの「ソプラノ」を「『ライフアルバム』の中で重要な立ち位置にある曲」としていました。

その証拠にアルバムの中で唯一撮り直しが行われており、メンバーのこだわりが詰まった曲と言えます。

しかし、もしかしたら「いきものがかりは知っているけれど、『ソプラノ』なんて曲聞いたことない…」という方もいらっしゃるかもしれませんね。

いきものがかりは「NARUTO」や「BLEACH」といったテレビアニメのオープニングやエンディングを手掛けたことも多かったグループでした。

しかし「ソプラノ」は、他のメディア作品の主題歌として起用された曲ではありません。

そのため「ソプラノ」はまさに「ファンのみぞ知る隠れた名曲なのです。

「ソプラノ」の歌詞は雨に濡れた切ない想いが綴られている

女性が雨の中で泣いている

降り始めた通り雨が あたしの肩を冷たく濡らす
頬を伝うその雫は 涙だと知って我に返る

出典: ソプラノ/作詞:山下穂尊 作曲:山下穂尊

歌い出しは、主人公の女性が降り始めの雨にうたれながら泣いている場面から始まります。

「あたしの肩を冷たく濡らす」という歌詞から雨ならではのひんやりとした気温と、主人公の悲痛な思いが伝わってきます。

一体彼女に何が起こったのでしょうか?

掛け違えた答え

掛け違えた答えが 二人の愛を変えた
過去に戻る力も 無いくせに 強がりの鼓動は鳴る

出典: ソプラノ/作詞:山下穂尊 作曲:山下穂尊

この歌詞で主人公が何に泣いていたのか、そしてこの曲のテーマが分かります。

彼女はついさっき恋人と別れた様子ですね。

つまり「ソプラノ」は失恋をテーマとした歌です。

しかし、強がっているとはいえ本当に恋人のことが嫌いになったから別れた、というわけではない様子です。

きっと、別れることになってしまう直前にケンカやすれ違いがあったのでしょう。

本当に些細なことでもぎくしゃくした関係になってしまい、恋人と別れてしまったという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

表向きでは意地を張って強がっているけれど、心の奥底では後悔している…という複雑な気持ちを抱えているのでしょう。

「大好きで大切な相手ほど素直になれない」ことって、恋人でも家族でも、誰にでもありますよね。

優しい雨

あの日見つけた恋の欠片は あたしの中でいつか消えたの?
もう二度と届かないあなたの手を 思い出す理由さえもう無いの?
降り注ぐ雨はただ優しく 零れ落ちてく涙をかばう
夕暮れが連れ出した雨の香り それだけが唯一優しい…

出典: ソプラノ/作詞:山下穂尊 作曲:山下穂尊

恋人への想いと二人で過ごした思い出すら消えてしまうのか…と悲しみに暮れる中でも涙を隠してくれる雨。

雨は主人公の悲しみを表しているとも言えますが、彼女が流す涙を庇うベールでもあるという二つの側面があります。

そしてそんな雨の湿った香りが主人公にとって「唯一優しい」ものという独特な表現になっています。

体を冷やして悲しみを助長させるのではなく、そっと寄り添うように励ましてくれるというイメージでしょう。

「ソプラノ」は失恋ソングと言えますが、嘆くだけではなく優しさやぬくもりもある歌詞が特徴的ですね。

悲しみから前へと進む後半の歌詞

涙と後悔

押し殺した涙声は 弱々しくもまだ震えて
ウソなんだと笑いたいのに 最後の言葉はもう消えない

出典: ソプラノ/作詞:山下穂尊 作曲:山下穂尊