目を開けている事も
耳を澄ます事も
鬱陶しくて
飲み込まれそうな
今だからこそ
出典: Antelope/作詞:Daichi Miura 作曲:UTA・Daichi Miura
この部分では『Antelope』を制作した当時の世間の状況を説明しています。
感染症が爆発的に流行しており、日本だけではなく世界的にも暗い時代です。
目に入るもの、耳に触れるものの全てがネガティブな言葉で満ちています。
さらにその暗い状況に、心も引っ張られていき段々と弱ってきてしまう人も多いのではないでしょうか。
しかしそのような現状だからこそ、愛を伝えたいと読み取ることができます。
どこまででも届けたい愛
愛よ届け
風を受けて
この身を削って
運び続けてと
音よ響け
岩を砕いて
この世の中の
全て抱きしめて
いつの日も
その笑顔を目指して
出典: Antelope/作詞:Daichi Miura 作曲:UTA・Daichi Miura
ここではタイトルの元となったアンテロープキャニオンを結びつけつつ、愛を届けようとしています。
タイトルの由来で解説したように、愛も渓谷も削れたものが美しい景色を見せてくれます。
辛い人生で削れた身や心は愛へと変わり、多くの人の元へと届くのです。
身を削ってでも、大切な人や聞き手に愛を伝えたいという三浦さんの切実な思いが伝わってくる歌詞です。
みんなで伝える愛
We Love You
伝えたくて
例え一人一人じゃどうにもならなくても
We Love You
何度だって
繋ぎ合わせて
出典: Antelope/作詞:Daichi Miura 作曲:UTA・Daichi Miura
ここでも三浦大知の愛を伝えたいという気持ちが強く伝わってきます。
さらに自分だけではなく、自分を含めたみんながあなたを愛しているという部分に強い気持ちを感じます。
ここのWeの部分は、聞く人によって様々な人を思い浮かべることができる部分です。
三浦大知を含めた本楽曲に関わる人たちのことなのか、聞き手の友人なのかなど色々な想像ができます。
聞き手によって誰を思い浮かべるのか、委ねられている歌詞なのではないでしょうか。
そして例え誰であろうと、相手を思う気持ちがあれば問題ありません。
相手を思う気持ちがあれば、何度でも何人とでも大切に思う気持ちを伝えることができると訴えているのです。
辛い時代だからこそ
意味がないと感じる日々
答えなんてなくて
でも答えが欲しくて
何処にいても
無意味に思える
今だからこそ
出典: Antelope/作詞:Daichi Miura 作曲:UTA・Daichi Miura
ここでも、歌詞が書かれた当時の苦しい状況を示唆しています。
誰が悪いのか、なぜ苦しい思いをしなくてはならないのか、誰もが一度は抱いた疑問です。
しかし、この苦しい状況は誰のせいでもありません。
その状況がさらに人々を苦しめ、やり場のない怒りや悲しみを秘めています。
そして誰もが目に見えない存在と戦い続け、誰と戦っているのか分からなくなっている状況です。
そのような繰り返しの毎日に、虚無感を覚える人も少なくはないのではないでしょうか。
でも、そのような現在だからこそ大切なことを思い出して欲しいと訴えています。
音と共に伝える愛
愛よ届け
風を受けて
この身を削って
運び続けてと
音よ響け
岩を砕いて
この世の中の
全て抱きしめて
出典: Antelope/作詞:Daichi Miura 作曲:UTA・Daichi Miura
ここは、先ほどの歌詞と前半は同じです。
愛とアンテロープキャニオンを結びつけて歌に乗せています。
そして三浦大知自身の身を削ってでも、聞き手に愛を届けようとしているのです。
ただし、後半は先ほどの歌詞と異なります。
先ほどまでは、愛を届けるという部分で歌詞が終わっていました。
しかし、この部分では届けた先のことについても触れています。
三浦大知は愛を届けるだけではなく、その愛をもって世の中にも目を向けています。
世の中の良いことや悪いことも、全て受け止めようとしているのではないでしょうか。