「ワンダーランド」という曲名も然り。
クリスマスという特別な1日に寄り添う楽曲としてはこの上ないタイトルではないでしょうか。
歌詞にクリスマスという言葉は登場しないのですが、楽曲を聴けばこの曲が「MATCH girls」の主題歌になったこともなるほどといったところですね。
この後から、歌詞の内容も見ていきましょう!
ワンダーランドは何を表している?
街の灯りに身を委ねて
春を待って 夜を舞った
出典: ワンダーランド/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
春を待つ季節と言われれば冬であることは言わずもがな。
そして冬というのは先述の通り、ワクワクさせられる季節でもあります。
「夜を舞った」という言葉がありますが、そのワクワクは往々にして夜に向けられるもの。
サンタがやってくるのも夜だし、恋人たちが寄り添って過ごすのも夜の方がムードがあります。
クリスマスという言葉こそないものの、それを感じさせる描写は冒頭から始まっているのですね。
ワクワクする時間や、大切な人と過ごす時間の特別感
口にすれば壊れそうで
眠ることのない
此処はワンダーランド
出典: ワンダーランド/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
「口にすれば壊れそう」という表現も言い得て妙ですね。
ワクワクさせられる時間、大切な人と過ごす時間というのはあっという間に終わってしまう、なんとも儚いもの。
眠るのも勿体ないと思わされるようなその時間はまさにワンダーランドといったところです。
ワンダーランドの外の雨は現実を描写
降り出した雨はやみそうにない
あと少しこのままで居たい
出典: ワンダーランド/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
外は雨が降っているというこの部分の描写は、ワンダーランドを抜けて現実へ戻ればまた退屈な日々がやって来るという気持ちを表現したものではないでしょうか。
「時間が止まればいいのに」なんて何度思ったことでしょう。
終わりゆくワンダーランドに対する主人公の感情
笑う 笑う
どんな顔で
いつかは
消えてしまうの?
嫌い 嫌い
名前を呼んでよ
ごめんねと
すぐ口にするでしょ
出典: ワンダーランド/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
「笑う 笑う」という言葉が2人で過ごす幸せな時間を描写。
「嫌い 嫌い」というのは、この時間が終わってほしくないという気持ちの表れです。
そうやってあがいたとしても、時間はすぐにやって来て相手は「ごめんね」とワンダーランドから現実へと戻っていってしまう。
そんな言葉を聞かされるぐらいなら、自分の名前を呼んでいてほしいと主人公は言います。
名前を呼ばれているときって、相手を身近に感じたりするものですよね。
これにも主人公の相手を近くに感じていたいという気持ちが表れているのでしょう。
なくなってしまうからこそ今を噛みしめる
例えば全てを失ったとして
いずれはこの手を離れるから
街行く人たちは先を急ぐけど
僕らは未だ夢の中
出典: ワンダーランド/作詞:Kai Takahashi 作曲:Kai Takahashi
形あるものはいつか壊れると言われるように、何かを失ったとしてもそれは遅いか早いかの問題だということがここでは歌われています。
そして人はどうしても未来を憂いてしまうもの。
周りの人たちは先のことばかり気にしているということがここでも表現されます。
それに対して「僕らは未だ夢の中」と、ワンダーランドを堪能しているような様子を覗かせる主人公。
いずれなくなってしまうとしても、今この瞬間は幸せなのです。
なくなってしまうのなら尚更、その幸せを噛みしめるべきではないかとこの歌詞は物語っていますね。