自分が少女であれる時間にはリミットがあると、頭のどこかで冷静に理解している少女たち。

彼女たちは、ふわふわとした美しい世界に生きながら、その中で“少女としての世界の終わり”を語れるのです。

ファンタジーと現実が矛盾なく存在している少女の精神世界。

この矛盾の世界をどのように過ごしたかというのは、後に“女性”として地に足をつけて生きていくために、非常に大きな役割を果たすように思えます。

かつての少女の手を離すのは今を生きる少女

若さがいつか消える事解ってる
言われなくとも私たち馬鹿じゃない
だけど血を流しても噛み締められないのは
ああ憎いもんだわ 本当知りたいだけなのに

出典: https://twitter.com/satoshiysd/status/908932873352224768

少女は、自分たちのような時代がいつまでも続くとは思っていません

ただ、少女であることができる時代に、彼女たちはその繊細で鋭敏な感覚をフルに発揮したいだけなのです。

傷ついても痛みを負っても、彼女たちが知りたいのは、ただ“本当のこと”だけ。

そんな彼女たちの欲求に、大人になった女性はどれだけ応えられているでしょうか。

痛みを隠しながら 少女は今
傷を治せる愛を 少しずつ知っていく
じゃあまた明日ねって 言えること
それだけでほら全部 暖かいこと

出典: https://twitter.com/jewel7270/status/909809946614685697

少女が無邪気にあなたの手を取ってくれるのは、一体いつまででしょうか。

彼女はあなたが思うよりはるかに早く、自分で自分を叱咤し、受けた傷をいやす方法を体得していくのです。

彼女がとなりのあなたに“またね”と言ってくれている時代が、少女にとっても、となりのあなたにとっても、振り返れば非常に暖かい想い出になるのではないでしょうか。

棘に刺さりながら 少女は今
深い傷を増やして喜びを知っていく
今までとなりに居たあなたから手を離せば最後
そう魔法の様で
ふと気付けば最後 もう知らぬ人

出典: https://twitter.com/eternally_5523/status/879936432764104704

少女が“本当に少女”であるのは、とても短い時間だと、筆者は感じます。

棘に刺さりながら、深い傷を増やしながら、血を流しながら過ごしていくうちに、少女はいつの間にか大人の女性になっています

少女を支えていた、となりのあなたの手の助けはいつしか不要になり、少女は知らずその手を離しているでしょう。

少女と思って見つめていた彼女の背中に、残された手を伸ばしても、きっとその手は彼女にもう届きません。

そして、ふと振り返った彼女の見せた表情は、もう、あなたの知ることのない、美しい女性になっているのでしょう。

おわりに

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