モチーフはもちろん「ブレーメンの音楽隊」。
登場する動物たちが日々の役割から逃げ出しブレーメンを目指すストーリーであるこの物語と、このアルバムを制作するにあたっての自身の気持ちがリンクしたように感じたという米津玄師が名付けたタイトルです。
収録曲は以下の通り。
1. アンビリーバーズ
2. フローライト
3. 再上映
4. Flowerwall
5. あたしはゆうれい
6. ウィルオウィスプ
7. Undercover
8. Neon Sign
9. メトロノーム
10. 雨の街路に夜光蟲
11. シンデレラグレイ
12. ミラージュソング
13. ホープランド
14. Blue Jasmine
出典: https://www.amazon.co.jp/Bremen-%E7%B1%B3%E6%B4%A5%E7%8E%84%E5%B8%AB/dp/B014KUVTG4/ref=sr_1_8?ie=UTF8&qid=1514289554&sr=8-8&keywords=%E7%B1%B3%E6%B4%A5%E7%8E%84%E5%B8%AB%E3%80%80
ファンアート
歌詞
さて、それでは歌詞を見ていきましょう。
探し求めた感情が どこにも見つからず 途方に暮れた正午に
変わっちゃった二人が 分かち合うことなどあり得ないと気づいた
遠いあの日の思い出じゃ 僕らは友達 笑い合って過ごしていた
どうしてそれがこんなにも 違う言葉で歌い 傷つけあってしまうのか
出典: Neon Sign/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
この楽曲の大きなモチーフになっているのは「聖書」。
とても大きいことを言ってしまえば、世界平和を歌っている歌です。
この後の歌詞に出てくる「バベルの塔」ですが、これは旧約聖書に出てくる有名なモチーフ。
いわく、遠い昔、世界中の全ての人々は同じ言葉を話していました。
しかしあるとき、皆で結託して天界までそびえる“バベルの塔”を作り上げようともくろみます。
そのことに怒った神は、建設途中の塔を崩し、人々の話す言葉をばらばらにし、二度と天を目指せないようにしました、というお話。
しかし皮肉なことに、人々は言葉の違い、宗教の違い、文化の違いで深く傷つけあうようになってしまいまったのです。
確かめ合って 誓い合って 作り上げたのに 崩れに崩れたバベルの塔
僕らはどうか これ以上は 悲しまないように 別々に歩き出した
出典: Neon Sign/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
同じ言葉を話し、簡単に意思疎通ができたはるか昔、目指して崩れたバベルの塔。
そうしてお互いに理解し合えなくなった人間たちは、別々の土地で別々に暮すことを選びました。
バイバイいつの日かまた出会おうぜ いつになるのかは知らないけど
どうでもいいことを取り決めて今 別れのそばで笑いあった
このまま行こう あの日の思いを 引きずりながらそれでも行こう
出典: Neon Sign/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
かつて別れた人間たちのように、現代を生きる私たちも別れを余儀なくされることが幾つもあります。
たとえば離婚。
かつて深く愛し合い、誓い合った男女が、まるで親の仇のように憎しみ合う。
そうなってしまったふたりにとって、別れは唯一の救いなのかもしれません。
数えきれない感情が 止めどなく湧いて途方に暮れた夕間に
理由が欲しくなったんだ 「誰かが悪い」って言い放ってしまえるような
出典: Neon Sign/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
そんな争いがいつ始まったのか、何がきっかけだったのか、もう思い出せないある日、ふと誰かのせいにしたくなりました。
あの日横やりを入れてきたあのひとさえいなければ。
そんな風に誰かのせいにすれば、外側に敵を作れば、もう一度絆を結び合うことだってできるような気がしたのです。
けれど、そうして結び直した歪な絆は、いつまでも敵や理由を必要とする哀しい絆でしかありません。
手をとり合って 想い合って 指切りしたのに 振り返ってしまい塩の柱
僕らはどうか これ以上は 疑わないように もう一度指切りした
出典: Neon Sign/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師