話題のアイドル「ZOC」
- 藍染カレン
- 戦慄かなの
- 香椎かてぃ
- 西井万理那
- 大森靖子
活動開始から1年もたたないうちにZepp TOKYOのワンマンライブを成功させるなど、大人気の彼女たち。
今回は、音楽のみならずバラエティでも注目されるZOCがリリースした「A INNOCENCE」をご紹介します。
複雑な人間関係
手の平返しなんて日常茶飯事
死ぬほど憎んだやつから よかったねと言われた
一緒に写メまで撮ったし 呆気取られてヘコんだ
20年生きて初めて 幸せって思った
嫌いになってくれない 君に会えてしまったね
出典: A INNOCENCE/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子
人生の中で避けて通れないもの。その1つが苦手な人の存在です。
この楽曲の冒頭ではまさに、そんな相手との関係性が描かれています。
何があったのかはわかりませんが、主人公には憎しみを抱いている相手がいるようです。
できればそんな相手とは関わらずに生きたいものですが、主人公は逆の様子…。
憎かったのにいまは楽しく笑いあえる、そんな相手との出会いを喜んでいます。
確かに考え方をクルっと転換してみれば、その考え方にも納得できる気がするのです。
こちらがどんなに嫌ったって、ずっと好きでいてくれる。
考えてみればそのような存在は、人生において非常に貴重な存在でしょう。
売れた途端に
この歌詞は、主人公をZOCのようなアイドルだと想像して読み進めてみてください。
そうすると、なんだかドラマの1シーンのような光景が浮かびませんか?
ZOCは非常に個性的なアイドルです。
そんな彼女たちにとって、アイドルになる夢を馬鹿にする人はいても、応援してくれる人は少なかったのかもしれません。
でもそれは、売れていない間だけ。
知名度が上がってくれば、それまで馬鹿にしていた人たちだって急に手の平を返すこともあります。
夢を馬鹿にされ、嫌いだと思っていた相手から向けられる好奇の目。
嬉しいような、でもどこか複雑な…そんな感情が見え隠れしています。
すぐには信じられない気持ち
本当に好き…?
本物かどうか試すために
わざと痛めつけた愛のこと
どうか
これ以上
本当はもう
失くしたくない ひとつも
出典: A INNOCENCE/作詞:大森靖子 作曲:大森靖子
引き続き、人間関係における感情を中心に歌詞が綴られています。
まずは歌詞をストレートに解釈してみましょう。
普通に接したいはずなのに、好きな人にはツンツンしてしまう。
仲良く遊びたいだけなのに、好きな人には意地悪をしてしまう。
素直になれないだけに思えますが、実はこの行動の裏にはこのような気持ちが隠れているのでしょう。
言葉では「好き」と言ったって、その気持ちが本当なのかはわからない…。
相手への想いが深いからこそ疑ってしまうこともあるははずです。
だから確かめたい。そうしてわざと傷つけたことで、関係を壊したこともあったに違いありません。
でもそれは本望ではありません。本当は失いたくなかったのに…。
かつて意図せずして壊してしまった誰かとの関係を思い出し、後悔している様子が表現されていますね。
本当に好きならどこまでも
さて、続けて違った視点からの解釈をします。
先程の歌詞と同様、この楽曲の主人公であるアイドルたちの視点に寄せてみましょう。
最初に綴られていた通り、主人公は有名になった途端、手の平を返す人々の心を目の当たりにしてきました。
先程はある意味ポジティブな変化でしたが、彼女たちは反対にネガティブな変化も想像したのでしょう。
つまりファンがファンでなくなること、彼らの気持ちが本物ではない可能性を恐れているのです。
そんな不安な状況を脱するため、彼女たちはファンを試すことにしました。
アイドルらしく笑顔を振りまくのではなく、あえてクールな雰囲気を演出したのです。
そこまでしてもファンでいてくれる人がいたら、きっとその人の感情は本物だ。
そう考えたからこその行動なのかもしれませんね。
不器用な彼女たちの心模様が手に取る様に伝わってくる部分です。