和のテイストが素敵な「SLEEPWALK」
叶わぬ恋と向き合う
ヒトリエが2019年2月27日に発売したアルバム「HOWLS」。
今回は、その中に収録されている「SLEEPWALK」という楽曲をご紹介していきます。
「SLEEPWALK」は、リズミカルなサウンドに和のテイストが混ざっているのが特徴。
独特な音色にのせられる歌詞はとても美しく、感受性の高さがうかがえます。
思うように進まない恋
歌われているのは「思うように進まない恋」の狭間で悶え苦しむ姿。
愛したいのに、どう愛すればいいのか分からない。
いったい何が正解なのか分からない。
そんな地に足が付かない状態で、必死に恋愛と向き合っているのです。
果たしてこの恋の行方は?
その歌詞の世界に迫りましょう。
MVをチェック
個性的なダンサーが踊り狂う
「SLEEPWALK」のMVはヒトリエのデビュー記念日でもある2019年1月22日に公開されました。
美しい楽曲の世界にマッチした演出に注目です。
目隠ししながら踊るダンサーが印象的。
ボーカル・ギターのwowakaが歩きながら歌う背後で、ずっとダンサーがついていきます。
前が見えないはずなのに、少し不気味な動きでピタリとついてくるのです。
目隠しからは「盲目であること」や「未来が見えない不安感」が読み取れます。
歌詞にも「視界」を表現した言葉の数々が見受けられますね。
つまりこれは、歌詞の世界とリンクした演出。
そして、ダンスでは湧き上がる激情や、心の痛みが表現されているのではないでしょうか。
表面上はwowakaのようにポーカーフェイスでいても、心の底ではダンサーのように爆発寸前になっている。
そんな主人公の状態を表現した映像なのだと思います。
愛の狭間で悶える
それでは歌詞の解釈に移っていきましょう。
MVで踊り狂っていたダンサーとマッチした、情緒あふれる言葉に注目です。
何に苦しんでいる?
逃がしてくれって声を枯らした
あたしの願いなど叶うでしょうか
目を合わせて喋れないんだ
喜怒哀楽のどれでさえ
出典: SLEEPWALK/作詞:wowaka 作曲:wowaka
愛する相手と向き合うことができず、この場から逃げ出すことを願っています。
喜怒哀楽、あらゆる感情において主人公は上手に対応できずにもがいているよう。
なぜ空回りしているのでしょうか?
愛されたいのに…
愛してくれって何度叫んだって
君が見てんのはあたしじゃないな?
腑に落ちないことばかりだなぁ
この世界、世界はさ
出典: SLEEPWALK/作詞:wowaka 作曲:wowaka
主人公は相手に「愛されること」を望んでいます。
しかし、相手は主人公のことを見ていない…。
他に意中の人がいるという意味なのでしょうか?
主人公の相手に向ける期待値が高すぎる可能性もあります。
いずれにせよ主人公は愛に飢え、それがいつまでも満たされないまま苦しんでいるのでしょう。
そして、思うようにいかない世界に失望しています。