これまでもライブのラストなど重要な位置で演奏されてきた『パブリック』ですが、遂に音源化されたことの意義は大変大きなことと言えます。
歌詞の中で「人は醜くも儚い(はかない)、だが美しい!」という概念を歌い、彼らが「人間を歌う時」のゼロ地点としているこの曲を収録した意義は、
大森に「音源にすることで今後、世の中、お客さんに対して嘘がつけなくなる」と言わしめたほど、バンドにとって大きいものでした。
この哲学的な内容の楽曲の全作詞・作曲・編曲を行う大森元貴は当時わずか19歳。少年と青年の狭間にいる年齢の彼は、まさに現代に大きな意味を問うメッセンジャーとしてつかわされたのかもしれませんね。
気になる歌詞をチェック!
それではさっそくMrs. GREEN APPLEの『パブリック』、ミュージックビデオを見ながら歌詞を振り返ってみましょう。
歌詞を読むだけで、なんだかゾクゾクして来ます。19歳で書きあげたからこそ、こんなにもストレートな歌詞になるのかもしれませんね。
「人は純白に輝く生き物だ」
それはどうかな ほら またあちこちで
諍いが止まぬ変わらない世の中だ
「人が作り上げた」 皮肉なもんだ
僕達の倫理ってもんは
こんなにも汚れてしまったのかい
誰かが気づいてくれたらいいな
いつか いつか いつの日にか
知らぬ間に誰かを傷つけて
人は誰かの為に光となる
この丸い地球に群がって
人はなにかの為に闇にもなる
出典: パブリック/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
「人は優しさを育む生き物だ」
「嬉しさ・悲しさ」全部抱き「寄せてる」
大衆の一部と化しても 価値はそうも振れず
「人が作り上げた」 素晴らしいんだと
憎いその可愛さと憂うその瞳の
愛が実ればいいなと
神様が定めたこの世界に
何を残して逝ければいいだろう
泣かないよ もう泣かない
開かない扉はさ、開かない意味があり
若いこの層 お年を召したその層
どちらももう 共に寄り添い合う
出典: パブリック/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
その度になにかを欲しがって
人は自分の為に傷を負わす
醜いなりに心に宿る
優しさを精一杯に愛そうと
醜さも精一杯に愛そうと
出典: パブリック/作詞:大森元貴 作曲:大森元貴
歌詞の意味は?
『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』これはフランスの画家、ポール・ゴーギャンがタヒチで描いたあまりにも有名な絵のタイトルです。
この楽曲を聞いたとき、歌詞から受ける印象はまさにこれでした。人の生きる意味を根本的に問いかけるような、そんな印象なのです。
善も悪も、醜いことも美しいことも、一見相反する概念こそ、表裏一体で存在し、相互が入れ代わることもあるかもしれないのです。
立ち位置が変われば価値も変わる。そういう世界で自分の存在意義は一体何なのだろうと思うのです。
戦争も大義名分をかざしていても、人が人を殺すことに何の意味があるのかと思わざるを得ない。そんな世界に生きている今、自分は一体何を残せるのかと、がくぜんとする。
本当だったら触れたくない、見たくないものを歌詞にしてしまったのだなぁと思うわけです。
おわりに
以上、Mrs. GREEN APPLEの『パブリック』について語ってきました。Mrs. GREEN APPLEは今年もパワフルに躍動し続けます。
2018年2月14日に6枚目シングル『Love me, Love you』がリリースされます。そして、全国ツアー2018が5月から始まります。
大忙しのMrs. GREEN APPLEの今後の活躍から目が離せません!
無料で音楽聴き放題サービスに入会しよう!
今なら話題の音楽聴き放題サービスが無料で体験可能、ぜひ入会してみてね