自分を強く持つこと
困難に立ち向かう
ふきすさぶ 北風に
とばされぬよう とばぬよう
出典: 大空と大地の中で/作詞:松山千春 作曲:松山千春
幸せを掴み取るまでの道のりの中で、時々私たちは困難に立ち向かわなければいけなくなるでしょう。
1行目の「北風」という言葉はそんな困難のことを表していると考えられます。
日本海側では多くの雪を降らせ、山を越えた太平洋側では乾燥した風となる。空っ風はこれである。北半球の温帯域においては北風は冷たく、時に苛烈なものの代表として描かれる。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/北風
上記の文章は「北風」のWikipediaでの説明から抜粋しました。
「北風」というものが私たちに対して厳しさを感じるものであるということは分かってもらえたのではないでしょうか。
そんな風に邪魔をされようとも私たちはそれに負けてはいけません。
2行目の言葉は私たちの心が折れてしまいそうな状況を表しているのでしょう。
風に逆らわない方が楽になったり、もう逃げてしまった方がいいのかもしれない。
そう思って楽な方に流されてしまえばまた元の生活に戻ってしまいます。
未来を見据え、自分を強く持つことで幾ら風が吹き荒れようとも私たちは前へ進めるのです。
「北風」の過酷さ
こごえた両手に 息をふきかけて
しばれた体を あたためて
出典: 大空と大地の中で/作詞:松山千春 作曲:松山千春
北風というのは雪さえ降らせるほどの冷たさを持っています。
そんなものを浴びてしまえば一溜まりもないでしょう。
身体に溢れていた活力も刻一刻と奪われていきます。
しかしそんな状況でも自分自身の身体を温められるのは自分自身しかいません。
この歌詞で描かれているのが自分自身の未来へと続いていく道だとして未来を切り開くのは自分自身だからです。
誰かに助けを借りて、もし新たな道が開かれたとしてもそれは自分の力ではありません。
だからこそどれだけ追い込まれようとも幸せを求めるには自分の力で進んでいくしかないのです。
2行目の「しばれた」という言葉に馴染みのない方もいるのではないでしょうか。
これは北海道の方言で「とても寒い」という意味となっています。
ここで北海道の方言が出てくるのは松山千春が北海道出身であることも関係しているのでしょう。
松山 千春(まつやま ちはる、1955年12月16日 - )は、日本の男性フォークシンガー。北海道足寄郡足寄町出身。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/松山千春
しかしこれはただ彼が北海道出身だからというだけの意味では終わらないでしょう。
北海道といえば気温がとても低く冬では氷点下20度に達することもあります。
そんな地方の出身者である松山千春がこのような歌詞を書いていると考えてみましょう。
故郷の寒く厳しい冬を思い描いているのだと考えるのが妥当です。
するとこの北風吹き荒れる環境というものも極寒を意味していることが分かります。
幸せな人生を歩んでいく上ではそれだけ過酷な状況さえ覚悟しなければいけないのだといっているのでしょう。
楽曲から漂う穏やかさとは裏腹に、幸せをつかむことの難しさを私たちに突きつけてきます。
勿論これは彼なりのエールであることは違いないでしょう。
私たちを脅かすためにいっている訳ではありません。
険しい道でさえ乗り越えられれば、道の先には幸せが待っているのだと彼は伝えたいのでしょう。
夢は叶えられる
弱音を吐かずに前を向いて
生きる事が つらいとか
苦しいだとか いう前に
出典: 大空と大地の中で/作詞:松山千春 作曲:松山千春
私たちは人生を生きていく上で、時に後ろ向きになり弱音を吐いてしまうことがあります。
うまく行かず悩んだりもがいたりすることは誰にだってあることでしょう。
しかし彼はそういったことを口にする前に一生懸命生きろといっています。
これは一見するととても突き放された言い方にも聞こえる表現です。
しかし彼の意図はそうではないのでしょう。
苦しむことや辛いと思うことは生きていれば当たり前のことです。
しかしそれを口に出すということは弱音を吐いていることになります。
弱音を吐く時には誰もがネガティブな思考に心が支配されている時です。
然るべき形で失敗を反省をして前を向いていればそのような弱音は吐かないはず。
うじうじと考えるのではなく未来を見据えろ。
彼はそう私たちに訴えかけているのではないでしょうか。
野花のように力強く
野に育つ花ならば 力の限り生きてやれ
出典: 大空と大地の中で/作詞:松山千春 作曲:松山千春