転がりだしてきた反転性の残像
ガリレオのショーケースは空っぽだ
出典: ガリレオのショーケース/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
これはまたAメロやBメロに輪をかけたような抽象表現ですね。
1行目の歌詞からは、目に映った錯覚がたくさん生まれた様子が伺えます。
転がっていることから察するに、もしかするとこれらの錯覚は=地面にうつる影?
1行目で反転〜といっているので、錯覚が規則正しく地面に連なっていく映像が浮かびます。
そしてタイトルになっている“ガリレオのショーケース”という言葉が登場。
この部分を紐解くためには、ガリレオについて少し調べた方がよさそうです。
ガリレオの意味からサビの歌詞を掘り下げてみよう
ガリレオ・ガリレイ(伊: Galileo Galilei、ユリウス暦1564年2月15日 - グレゴリオ暦1642年1月8日)は、イタリアの物理学者、天文学者、哲学者。
パドヴァ大学教授。ロジャー・ベーコンとともに科学的手法の開拓者の一人として知られており、その業績から天文学の父と称された。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ガリレオ・ガリレイ
ガリレオは、上記のガリレオ・ガリレイという天文学者を指していると思われます。
ただ、タイトルの「ガリレオの〜」が何を指すのかは不明です。
ショーケースというからには、研究成果を意味しているのでしょうか。
もう少し調べてみましょう。
ついには彼のことを快く思わない者によって、彼の支持した地動説を口実に異端審問で追及されるように追い込まれたり、職を失ったり、軟禁状態での生活を送ったりすることになった。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ガリレオ・ガリレイ
上記のような記述がありました。
ガリレオ・ガリレイは、本来正しいはずの地動説のせいで不幸な目にあった人なのです。
それを考慮すると、なぜショーケースの中身が空なのか、答えが見えてきました。
「正しいことを言おうとすると攻撃されるから、主張の中身を空っぽにする」
“ガリレオのショーケース”というワードが表しているのは、そんな嘆きなのかもしれません。
サビの歌詞を総合的に考えてみます。
実体がない混乱した世界で、答えが出せない状態を歌っているのでしょう。
2番のAメロとBメロ!
2番Aメロをチェック!
偽善者も感づいちゃってさ
これ以上優しくできないの
出典: ガリレオのショーケース/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
1番に比べると若干わかりやすくなってきましたね。
これは自分の行為が偽善だとわかってしまった人について歌っているのだと思います。
「この行動は本当は相手の為でなく、自分の為ではないか?」
そんな疑問が頭をよぎってしまって、他人に優しくするのにも億劫になったのでしょう。
少し切ない歌詞です。
2番Bメロ
反省が、そう、言い訳になって
最高峰のユートピア
くつろいでたら置いてっちゃうよ
絡まりあった禅問答
解決できないな
出典: ガリレオのショーケース/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也
自分で内省しているつもりが、実際は釈明になってしまっている場面です。
2番Bメロではそんなシーンが歌われているのだと思います。
ただ、それを“ユートピア”と表現しているのが気になりますね。
「内省が釈明になっている状態は、本人のメンタルにとっては実は心地よいのではないか。」
少し皮肉めいてそういっているのかもしれません。
最後の2行についてですが、“禅問答”自体が難しい問題を表す言葉です。
それにも関わらず“絡まりあった”という表現までプラスされているのでよほどの難題なのでしょう。
「ガリレオのショーケース」2番のサビ
憧れが生み出した活性の残像
ガリレオの魂は壊れた
出典: ガリレオのショーケース/作詞:田淵智也 作曲:田淵智也