歌詞解説
花を焼べて 詩を焼べて
誰より険しく美しく
あの日の傷ももらった愛も
全て焼べて 光の方へ
出典: 月と花束/作詞:さユり 作曲:さユり
焼べる(くべる)とは聞き慣れない言葉かもしれませんが、燃やすために火の中に入れるという意味です。
きっとさユりさんにとって、花も詩も大事なものだと思います。そんな大事なものを焼べるのです。
最終的には同じ結果に辿り着くのかもしれませんが、”焼べる=捨てる”ではないように感じます。
捨てるというマイナスなイメージのものではなく、焼べることでそれを乗り越えて成長できるように感じるからです。
深い森の中で私たちは
たった一人きりで生まれ
大切なものに出会う為歩き出す
出典: 月と花束/作詞:さユり 作曲:さユり
誰もが母から生まれてきますが、たった一人きり。双子だったとしても自分の体の中にある魂は一つだけです。
とても孤独です。そんな孤独を感じたくないからこそ、紛らわすために生きているのかもしれません。
何も持たずに生まれたからこそ、大切なものを掴みたくて生きていくのです。
止めることも繋ぐこともできるこの日々を
潜り続けるのは君がいるからだ
迷いながら探していた ここにいる理由を
君が笑ってくれるのなら答えになるから
今日も生きるよ
出典: 月と花束/作詞:さユり 作曲:さユり
全ては自分自身で選択することが出来ます。最終的に行き着く場所が同じなら、人生投げ出したとしても同じかもしれません。
だとしても最後に行き着くのなら、投げ出して捨てる人生よりも、大事なものを一緒に焼べるような人生の方が良いでしょう。
そう思いながら生きてきて出会ったあなたという存在。
自分を生きているのは自分だけです。だけど、そんな人生を誰かに捧げても良いと思える人に出会えるのです。
孤独を紛らわすような人生よりも、きっと豊かで幸せな人生を歩むことが出来ます。それを知ってまた歩き始めるのです。
終わりに
1stアルバム「ミカヅキの航海」に収録されている「birthday song」を聴いて、生きたいように生きているのにとても息苦しそうだなと感じていました。
ですが「月と花束」を聴いて、その頃よりも自由になれたような、何かが解き放たれたような成長を感じました。
酸欠少女という肩書きは少しずつ薄れているのかもしれません。今後もさらなる飛躍を期待しています。
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