そんな現代の音楽シーンでド直球のサウンドで勝負出来るのが彼らの凄いところ。

シンプルなアレンジで聴かせるためには、とにかく楽曲そのものが魅力的である必要があります。

「ラストシーン」を聴いていただければわかりますが、この曲はメロ部分もサビに負けじとキャッチーなグッドメロディです。

Vo,Gtのヤマグチユウモリは絵に描いたようなメロディメイカー。

なんでも、1曲作る段階でメロディを詰め込み過ぎて「もう1曲出来るんじゃないの?」と言われるほどだとか。

次々と湧き出してくるのは、それだけ彼の中の引き出しが膨大だということですね。

10代の頃から浴びるように音楽を聴いて来たのでしょう。

制作のペースから考えても、これは現代のロックシーンにおいて類まれな才能と言わざるを得ないのではないでしょうか。

とにもかくにも、楽曲MVもど真ん中のストレートで攻めるSIX LOUNGE

今年デビューの新人にしてこれは期待感を煽りますね!

背中を押すような歌詞を解説!

SIX LOUNGEで作詞を担当するのはドラムのナガマツシンタロウ。

ドラマーの作詞というのもあまり目にするものではありませんね。

ドラムは音程がないという性質上作曲には向きません。

そのためソングライティングよりも、プレイで魅せるという人も多いですね。

作詞という形でも曲に参加しているのは、ドラム以外にも曲に影響を与えたいという彼の意志の表れなのかもしれません。

そんな彼は一体どんな詞世界を見せてくれるのか。

ここからその内容を解釈していきましょう!

夢を叶えたあかつきに

ラストシーンでは
爆音の花束贈るよ
ラストシーンでは
あんたが飛んでくる番だぜ
目線を気にして
縮こまったあんただよ

出典: ラストシーン/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ

他人の目を気にして一歩踏み出せないでいる「あんた」。

そして「あんた」に「その夢を叶えたあかつきには、1曲プレゼントするよ」とでも言うようなバンド

怖がらなくても大丈夫。俺たちがついてるぜ。

そんな背中を押すようなメッセージから楽曲は幕を開けます。

転んで砕けても乗り込んだ
加速していく 燃え尽きようぜ

出典: ラストシーン/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ

転んだっていい。砕け散ってもいい。

そういった覚悟があれば、夢へと進む想いはどんどんと加速していきます。

「どうせやるなら失敗するにしても燃え尽きようぜ」と問いかけるバンド

結果はどんなものであれ、力いっぱい取り組んだことが自分にもたらしてくれるものは計り知れませんね。

最後に笑えるかどうか

ラストシーンでは
ゾクゾクするほど綺麗な
ラストシーンでは
あんたの笑顔がみたいんだ

出典: ラストシーン/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ

どんな終わり方を迎えられれば、幸せな人生だと言えるのでしょうか。

大金を手に入れること?名声を得ること?最後まで誰かと愛し合うこと?

そんなもの手に入れてみないとわからないし、人によって価値観も違います。

ただ間違いないのは、幸せな瞬間人は笑っているということ。

バンドがラストシーンに求めるものは仲間の笑顔。

当たり前のことのように思えますが、これは最高のラストシーンの真理ではないでしょうか。

諦めなければ

荷物を捨てたら
研ぎ澄まされた感覚で
転んで砕けても乗り込んだ
加速していく 孤独に咲いて
泣いてもいいから消えないで
夢をみていた 染まるように

出典: ラストシーン/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ

夢を叶えるためには、何かを捨てることも必要。

そしてときに孤独になることも必要です。

楽な道ではないことは想像に容易いですね。

そんなときに「どんなにかっこ悪く泣いたっていいから、諦めることはしないで」というバンド。

諦めなければきっと笑える日がやってくる。

どんな形であれ、最高のラストシーンが待っているのです。

やりきれない機能は燃料に

透明に散った
空に浮かぶのは
ブルーに染まった
抜け殻の夜さ
昨日の遺骨に
新しい火種をつけた

出典: ラストシーン/作詞:ナガマツシンタロウ 作曲:ヤマグチユウモリ

なんとも不思議な内容の歌詞ですね。

青空の中に、夜の面影を見出すこの部分。

「やりきれない想いを抱えていた昨夜の余韻が今もまだ残っている」のようなイメージでしょうか。

ここではそんな想いさえも燃料にしてしまえと歌います。

抜け殻のようになっていた昨日のことを「遺骨」と表現しているのも印象深いですね。