少しずつ子どもたちは成長していくもの
A D G
恥ずかしくなったり 病んだり
Dmaj7 Bm B♭m Am D G D
咲いたり枯れた り し たら
E A Bm7 A
濁りそうになったんだ
出典: 透明人間/作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治
恥じらいや、病むほどの落ち込みって、どういうものでしょう。
まだ分別のつかない小さい子どもなんて、時には裸になって騒ぎまわったりするのに。
いつの間にか人前で裸になることに恥じらいを持つようになります。
落ち込んだ気持ちも、幼い頃は寝て起きたらどこかに吹き飛んで遊びに行けたのに。
いつの間にかそんなふうに簡単に、落ち込んだ気持ちを吹き飛ばすことができなくなったり。
そうやって、花が咲くような嬉しい出来事、枯れるような落ち込む出来事を経験しながら。
子どもって成長して、大人になるものなのでしょう。
濁ってしまえば、透明じゃない。透明人間は、濁ったときに大人になるのではないでしょうか。
いつか子どもの頃の自分に会えたら
D G D Bm B♭m Am D
今夜は暮れる空の尊い 模 様を
G Dmaj7 E7 A Bm7 A Bm B♭aug
真っ直ぐに仰いでいる 明日も幸せ に 思えるさ
Bm E G G7 F Em
またあなたに逢えるのを 楽 しみに待って
A D G D Bm B♭m Am D
さようなら
出典: 透明人間/作詞:椎名林檎 作曲:亀田誠治
私たちが大人になり切れない、少年少女だったあの頃。
あるいは身近に、そんな少年少女な時代を過ごしている子を見ていて。
何となく「大人になったのかな」「成長したのかな」と実感した日って、ありませんでしたか?
そんな日に夕暮れを眺めたら、もしかすると少し違う…「尊い」空模様に感じたりするのかもしれません。
最後の歌詞に登場する「またあなたに逢えるのを」というフレーズ。
ここは一体、誰をあなたと呼んでいるんでしょうね?
個人的には、透明人間だったころの自分かな?という気がします。
昔の澄んだ子どもの頃のような心をすっかり忘れ去って、立派な大人になったとしても。
何かのタイミングで、自分の中の子ども心がふと顔を出すことってあると思うんです。
もしかするとそれは、自分が大人になって、自分の子どもを授かった時かもしれません。
いつか自分の中の子ども心が顔を出すまで、それを楽しみに。
でも、今は大人の自分になるためにさようならをする。
そんな意味が込められた歌詞なのかな、と思いました。
この曲の作詞担当は椎名林檎。
長年第一線で活躍し続けカリスマ的な人気を誇る彼女も、一方で子どもを育てる「ママ」の顔を持つ女性です。
ですから、同じく子どもを間近で見て感じた想いを、この曲に託したのかもしれませんね。
ラストライブの様子は映像作品で
いかがでしたか?
「またあなたに逢えるのを 楽しみに待ってさようなら」
そんな歌詞で曲が終わるものですから、透明人間は東京事変のライブのラストを飾る曲として何度も演奏されてきました。
東京事変のライブの〆はこの曲!というくらいに。ファンの間では「お決まりの展開」というくらいに。
2012年2月29日に、日本武道館で行われた東京事変最後の公演。
この日も、セカンドアンコールに応えて披露された最後の曲は「透明人間」でした。
ラストの「またあなたに逢えるのを」の部分で客席に手を伸ばすのが、椎名林檎のいつものパフォーマンス。
この日もいつものように客席に手を伸ばしましたが、その声は何だかこみ上げるものを押し殺したような声にも聴こえました。
それでも、東京事変は最後まで東京事変らしく、しんみりとするのではなく、鮮やかで、カリスマ的な楽団として、パフォーマンスしました。
この日の様子は「Bon Voyage」という映像作品として再編集され、DVD・Blu-rayでリリースされています。
解散から6年が経っても、未だに色あせることのない東京事変というバンドの有終の美。
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