最初に断言させていただきます。
このオチに意味は一切ありません!
ここまで『モノノケダンス』のPVについて大真面目に解説してきました。
これらは全て電気グルーヴが面白いと思ったことを具現化しただけなのです。
あえて意味を持たせるとするならば”水木しげる愛”をコンセプトにしているということです。
誰も一切かまわない
何も実際
出典: モノノケダンス/作詞:石野卓球・ピエール瀧 作曲:石野卓球
この世ならざる場所でひっそりと暮らす物の怪たちの存在を古代の人々は知っていました。
しかし西洋文明の発展に伴い人は自然に潜む脅威に気付かなくなってしまいます。
そのようなメッセージと解釈すると水木しげる作品との共通点が浮かび上がってきます。
『モノノケダンス』PVは壮大なるおふざけ?
電気グルーヴは前身バンドの「メリーノイズ」、「人生」の時代から一貫したコンセプトで活動をしています。
それは石野卓球とピエール瀧の中学時代まで遡る必要があります。
中学時代ピエール瀧は放課後になると夜な夜な石野卓球の自室に通い詰めます。
そして音楽の話・サブカルチャーの話などで盛り上がっていました。
石野卓球が天才たる所以
初期衝動を継続し続けるバンドは数多く存在します。
電気グルーヴだけが世界レベルの支持を受けるのは石野卓球の凡人離れした才覚にあります。
既存の秩序を根底から否定し破壊してしまうダダイズムという芸術思想があります。
その後のアナーキズムにも通ずる思想です。
石野卓球の面白ければやる、という姿勢は一種のダダイズムを連想させるほどに強烈です。
彼の凡人には理解不能な行動についての逸話は数知れません。
電気グルーヴはデビュー間もない時期にアイドル的な人気を博していました。
テレビ出演にラジオ番組のレギュラー出演など音楽性とは関係のない仕事が舞い込みます。
石野卓球は嫌気がさし何も告げずに失踪してしまうという事件がありました。
またある時はラジオ番組内でリスナーはニッポン放送に集合!と呼びかけます。
多くのファンが深夜のニッポン放送に集まりました。
しかしドアには「本日の放送は収録です」という張り紙のみというオチがあったのです。
これらのエピソードは一部に過ぎません。天才の思考は凡人には計り知れないのです。
電気グルーヴはテクノではない?
常に時代を牽引するバンドサウンド
彼らは過去の様々な媒体のインタビューで「電気グルーヴはテクノではない」と公言しています。
しかし石野卓球単独では90年代に世界最大のレイヴパーティー「ラブ・パレード」でメインDJを務めます。
石野卓球のソロ活動ではテクノアーティストとしての側面が強いのは事実です。
彼らはそれでもあくまでバンドであること、メンバー間での化学反応にこだわり続けます。
その化学反応が結果として日本の音楽シーンを牽引することになったのです。