星野源「化物」

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3rdアルバム「Stranger」に収録

「化物」は、星野源の3枚目のアルバム「Stranger」の1曲目に収録されている楽曲です。

アルバムのリードトラック的ポジションにいるこの曲は、陽気なメロディやMVの世界観と、「化物」というおどろおどろしいタイトルとの対比が印象的な作品になっています。

「Stranger」はオリコン週間チャートで2位を記録し、それまでの星野源の作品で最高順位となりました。

その後もランキングに78回登場しロングヒットを記録しています。

アルバムには「夢の外へ」「フィルム」など人気シングルが収録され、また最後にはアルバムと同じ「Stranger」というタイトルを有する隠しトラックも収録されています。

シュールでコミカルなMVにも注目

「化物」のMVは、暗闇の中で会社員の姿をしたダンサーたちが踊り続けるという内容です。

暗闇=夜、残業を連想させる場でスーツのまま踊る彼らの姿は、仕事の辛さをテーマにしたような曲の歌詞とリンクして見えます。

そんなスーツ姿のダンサーたちの中に驚くほど馴染んでいる星野源そのままサラリーマンになれそうな違和感のなさです。

爽やかな好青年らしい見た目のイメージがそう感じさせるのでしょうか。

会議机や資料のダンボールでできたステージなど、舞台を活かしたダンスにも注目です。

「化物」の歌詞を紐解く

ある男の一日の終わり

今日もまたもらった両手の雨を
瞳の中に仕舞って
明日またここから幕が開くまで
一人お家へ帰る

風呂場で泡立つ胸の奥騒ぐ

出典: 化物/作詞:星野源 作曲:星野源

疲れた社会人のため息が聞こえてきそうな歌い出しです。

「両手の雨」は涙を表しているのでしょうか。それを「もらった」と表現していることから、曲の主人公は誰かに泣かされたのだと分かります。

きっと会社で叱られて泣いてしまったのでしょう。涙をこらえて一人ぼっちで帰宅し、リラックスの時間であるはずのお風呂でも胸のざわつきは収まりません。

ただ辛さを感じて泣いているだけではなく、そんな現状に大きな不満や葛藤をかかえていることもうかがえます。

誰にも言えない叫び

誰かこの声を聞いてよ
今も高鳴る体中で響く
叫び狂う音が明日を連れてきて
奈落の底から化けた僕をせり上げてく

出典: 化物/作詞:星野源 作曲:星野源

「この声」は助けを求める悲鳴でしょうか。

帰宅した室内で悲鳴のように叫び声をあげ、狂ったように暴れる。そんな傍から見たら危険なストレス発散をついやってしまう主人公。

実は同じような経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか?

そうやって叫び狂ってみても容赦なく明日はやってきます。

底まで落ちた心を無理やり引っ張り上げ、自分を化かしてまた一日が始まります。

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くり返す日々の中に逆襲の兆しが

何気ない日々は何気ないまま

ゆっくり僕らを殺す

そしてまた変わらず何も起こらず
一人お辞儀で帰る

それでも始まる逆襲の予感

出典: 化物/作詞:星野源 作曲:星野源

くり返す何気ない日々の裏で、心を痛めつける葛藤を毎日のようにくり返す主人公。

そんな生活をしていたら、いつかは心が壊れてしまいますよね。

変わりない日常は、主人公をゆっくり殺しているといえるのではないでしょうか。

まるでブラック化が問題視されている今の社会を風刺しているようです。

そんな問題を抱えながらも、今日も何も変わらないまま終わっていく…と思わせて、その後には意味深なワードが綴られています。

「自分を変える」という逆襲

今はこの声は届かず
未だ叶わぬ体中で藻掻く
思い描くものになりたいと願えば
地獄の底から次の僕が這い上がるぜ

出典: 化物/作詞:星野源 作曲:星野源