「pieces」と、その背景にあるもの

【pieces/Mr.Children】映画「僕等がいた」主題歌の歌詞の意味解釈&コード情報も!!の画像

Mr.Childrenの作品に、東日本大震災からの復興支援を目的とした「かぞえうた」という楽曲が存在します。

2011年4月にリリースされたチャリティソングです。

こちらの作品は「pieces」と同じく、アルバム「[(an imitation) blood orange]」に収録されています。

そのような経緯から「震災を意識して制作された」とも捉えられる本アルバム

「pieces」の歌詞も同じ視点から読み解くことで、また違った解釈が生まれます。

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震災を意識したうえで解釈する歌詞

冒頭で主人公が口にする後ろ向きな言葉は、抵抗できない災害に対する言葉なのでしょうか。

そしてそこから立ち直ろうと力を入れるほど、変えられない現実を改めて目の当たりにします。

「不時着」という言葉は「あきらめる」ということを意味している、とも受け取ることができました。

「君の元へ飛んでく」とは、もうここにはいない大切な誰かをイメージしているようにも読み解くことができます。

また、隣りにいる人の悲しみを、すべては理解できないと嘆く主人公。

それでも、自分の為に精一杯生きる人々の日々を肯定します。

「失くしたピース」とは、震災によって失ったさまざまなもの。

それによって生まれた空白を使って、新たな自分たちの今後を描いて行こう。

そんな前向きなメッセージが物語の最後に語られています。

「僕等がいた」について

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「pieces」は、映画「僕等がいた」主題歌にもなりました。

この作品はもともと漫画として連載されており、その後にアニメ化もされています。

十代の若者が恋愛を通して成長し、社会人となってまたさまざまな困難を乗り越える。

「純愛漫画」とも評される本作では、初々しい男女の真っすぐな気持ちが描かれています。

映画版の詳細

映画版の主演は生田斗真さんと吉高由里子さんの二人。

大きく分けて「学生時代を描いた前編」「社会人時代を描いた後編」という二部構成となっています。

前編、後編ともにMr.Children主題歌を担当しており、前編の主題歌「祈り ~涙の軌道~」です。

こちらの楽曲も、同じくアルバム「[(an imitation) blood orange]」に収録されています。

「pieces」の歌詞には「僕等」という言葉が何度か登場しますが、こちらは映画のタイトルを連想させる言葉。

映画の内容をもとに、歌詞を解釈してみるのも面白そうですね。

「pieces」のコードをチェック!

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コードの切り替えがポイント

   C
ずっと笑って
 Caug    C
過ごしてたいのに
Cadd9  C
真っ直ぐな想いを
  F     Bm7-5
抱きしめたいのに
E7  Am AmM7   Am7
だけど口を 突いて出るのは
   D7   FM7
「もうこんなはずじゃ
     Dm7onG
なかったな...」

出典: pieces/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

曲冒頭部分にあたるコードです。

ややコードチェンジが速く、リズムキープが難しい構成となっています。

2拍ずつコードが変わっていくため、速いリズムに合わせた確実なフォームの切り替えを目指してください。

また、「Caug」や「AmM7」などの見慣れないコードが多く登場するのも特徴のひとつ。

直前にある「C」や「Am」などの馴染み深いコードをもとにすると、コードポジションを把握しやすいはずです。

「Am」から「Am7」までは「クリシェ」と呼ばれる構成で、1度の音が半音ずつ下がっていく響きを持っています。

音の変化(クリシェライン)を綺麗に響かせるように、意識して演奏できると尚良いでしょう。

原曲で聴くことができるような、淡々としたコードストロークによって表現していきたい作品です。

最後に

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Mr.Children「pieces」についてご紹介しました。

聴き手によっていろいろなストーリーがイメージできる、奥深い世界を持った作品だと感じました。

また特定の男女を想像して、恋愛ソングとして歌詞を解釈し直すのも本作の楽しみ方の一つだと思います。

自分なりの捉え方によって、「pieces」のストーリーを味わってみて下さい。

また、下記は前述の「かぞえうた」をご紹介した記事です。

国民的ロックバンド、Mr.Childrenが東日本大震災を受けて制作した「かぞえうた」。そっと寄り添ってくれるような優しく温かい歌詞を徹底解釈します!