“あなたのため”という言葉。
言われて嬉しいような気もするけれど、トップクラスで疑ってしまう言葉でもあると思います。
言われる立場だったら疑ってしまうけれど、言う立場だったらどうでしょう?
引いているだけではダメなのです。
愛しい人に認められるならがんばれますよね。
純粋な愛を与える天使のような部分があれば、時には駆け引きをしたり欲もあったりと悪魔の部分もある。
実際、神話に登場する天使や悪魔は欲まみれ(特に性欲)であったり…
“LOVE LOVE しよう(SHOW)”ちょっと考えさせられる歌詞の後にこのダジャレ?オヤジギャグ?で落とすのが吉井和哉。
私としては、楽曲に“〜もんね”という言葉を入れてきたことも実に衝撃的でした。
エロスが本領発揮
馬乗りする遊び!?
さあ おいでよ 知らない遊びをしよう
ねえ 乗りなよ 私はあなたの馬
その宝物 頭に乗せてよ(頭に乗せ)
どこまでも走るよ
ごちそうさま
出典: LOVE LOVE SHOW/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
出ました、エロスです。
これぞ“THE YELLOW MONKEY”なのですが、どう表現したらいいのか非常に悩みますね!
知らない遊びをある程度教えてくれてはいますが、具体的ではないというか…具体的すぎるとレコード会社が認めてくれないでしょう。
自分はあなたの馬であって、自分に乗れと誘っていますね。
しかし乗る部分が頭であって“宝物=大切なもの”を乗せてと言っているので、ただ股がれということではなさそうです。
自分の“大切なもの”を頭に乗せてと…
これを書かせていただいている私は女性なのですが、上半身と下半身に“大切なもの”があると考えました。
が、どちらにしても恥ずかしい場所に違いありませんでした!
走りまくった後に“ごちそうさま”ですよ。
THE YELLOW MONKEYは生々しいエロスなのです、察してください!
“愛”ってことへの極論
誰のため?なんのため?
“愛とは自分のため”だとか言ったら
嫌がられるけど それもあるんだよね
できない約束はできない 誰の指図もできません
お身体には気をつけて
LOVE LOVE しよう
出典: LOVE LOVE SHOW/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
“愛”ってなんのため?誰のため?
あなたのためでもあるし、愛し愛されることはもちろん自分のためでもあるでしょう。
分かってはいても、面と向かってはなかなか言えない言葉ですよね。
序盤で登場した“生まれてきた証し”。
あなたの“愛”によって証明できるものなのならば、それは間違いなく自分のためであるでしょう。
あなたのためにがんばれるけれど、自分のためでもあるからには自分の主張だってあるのです。
指図も受けないと言い切って、再びダジャレで落とします。
軽そうに見える深い“愛”
小っ恥ずかしいけどあなたが…
雨が続いてカミナリなって山が火を噴き海が荒れても
あなたのために歌を歌おう今夜はとてもキレイだよ
出典: LOVE LOVE SHOW/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
ここまでの天変地異が訪れたら、世界どころか地球の終焉でしょう。
とは言いつつももちろん例えです。
どんな重大な危機が訪れようとも、あなたへの“愛”は揺らぐことはなく歌い続ける。
“今夜はとてもキレイだよ”
重い想いの後に、こんな恥ずかしいセリフを軽く言ってくれます。
目に見えないからこそ実感したい
愛する人を感じられないことほど辛いものはない
“愛には形がないよ”とか言うけど
触れられなければ淋しいもんだよね
散らない花はないけれども花は咲き続けるだろう
それじゃさよならお元気で
出典: LOVE LOVE SHOW/作詞:吉井和哉 作曲:吉井和哉
目に見えることのない“愛”。
そんなことは誰しもが百も承知でしょう。
“見つめていられるだけでもいい”、“愛していることが幸せ”なんて言葉も聞きます。
そんな言葉はあくまでも綺麗事に過ぎません。
“好き”という感情が芽生えたら、相手に触れたい、あなたが欲しいという欲求が芽生えるのも時間の問題でしょう。
しかしそんな感情は自然なことで問題ありません。
相手は現実に存在しているのです。
どんなに美しく咲き誇っている花でも、個々で考えればいずれは散ることとなります。
しかし“花”は、再び芽を出し新しい花を咲かせます。
“愛”だって一緒。
散る愛もあれば、あたらしく芽生える愛もあるのです。