【DEEP RIVER】に収録

3枚目のアルバム

宇多田ヒカル「プレイ・ボール」の歌詞を独自解釈!恋という名の球場で想いを込めた1球を投げてみない!?の画像

『プレイ・ボール』は2002年6月に発売された、宇多田ヒカルさん3枚目のアルバムに収録されています。

アルバム名はDEEP RIVER】。同年の年間オリコン1位を記録したアルバムです。

『SAKURAドロップス』や『travelling』などのシングル曲を含む12曲が楽しめます。

作詞作曲も全部宇多田ヒカルさんご本人です。

20世紀最後に世の中に登場した宇多田さん。その楽曲は国民に強烈なイメージを与え、とりこにしました。

これまでの日本のJ-POPとは明らかに一線を画しているーそんな風に感じたことを記憶しています。 

3作連続でオリコン年間アルバムチャート1位を獲得。
歴代アルバムセールス第8位、初動売上235万枚は歴代5位。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/DEEP RIVER

野球に見立てたラブストーリー

恋という名の球場

さて『プレイ・ボール』ですが、タイトルから連想される通り、これは野球です。

でも中身は野球のことではありません。野球に見立てて、ラブストーリーを歌っているのです。

”プレイボール”は野球の試合開始の合図ですが、彼女の恋の試合が開始したのでしょうか。

しっとりと切ない大人びたメロディーに乗せて歌われている彼女の想いとは・・・。

じっくり読み解いてみましょう。

生意気な私

それはフェイクなの

生意気そうと思われる第一印象
気にしないで
そう最高の防御は時に攻撃だと言うでしょ

出典: プレイ・ボール/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

まずは彼女自身についての描写がされています。”生意気”というワードが印象的です。

この頃の宇多田さんは、20歳目前。だからこそ鼻っぱしが強く、ちょっと生意気な若い女の子がイメージされます。

生意気だとか偉そうだとか、よく指摘されるのでしょう。自身も自覚アリな様子。

でもそれは偽りの姿なのかもしれません。だから、この姿は”防御”だと語っています。

もしかしたら、実は臆病で繊細な部分があるのかもしれません。

そんな自分を隠すために、ついつい強がりを言ったり、辛いことにも平気なフリをしたりしているのかも。

でも本当は、ただ強がっているだけ。だから生意気なのは見せかけなの。

それを彼にだけは知っておいてほしいと思っているのです。

勝負の夏

祭りの音が野生呼び覚ます
涼しい夜に熱を注ぐ
流行りの歌が私かきたてる(sounds like 「play ball」)
勝負どころ

出典: プレイ・ボール/作詞:宇多田ヒカル 作曲:宇多田ヒカル

野球とはいっても、プロ野球にメジャーリーグと色々あります。

でも”夏”の野球といえば、やはり甲子園ではないでしょうか。

球児の熱戦が頭に思い浮かびます。

そして彼女の恋の物語も、まさに今夏が勝負どころ。

”プレイボール”という審判の声が響くと、球児たちの気持ちは一気に高まります。

彼女の気持ちも恋の歌に背中を押され、気持ちがかきたてられるのです。

夏の暑さ、野球の熱さ、そして彼女の想いが重なります。

私はエース

狙いを定めて