悲恋の名曲『悲しい酒』
曲中にセリフが入る屈指の名曲
美空ひばりは昭和が生んだ最高の歌手の一人です。
『柔(やわら)』、『悲しい口笛』、『川の流れのように』など名曲をモノにした美空ひばり。
そのなかでも今回紹介する『悲しい酒』は美空ひばりの実体験を踏まえて書かれた曲として有名です。
また、曲中に歌詞とは別にセリフが入ることでも有名ですね。
その際、涙を流して歌うことも知られています。
あれは小さい頃のつらいできごとを回想しながら歌っている、とは彼女の談。
美空ひばりは幼少期から芸能界入りしています。
幼くして芸能界の酸いも甘いも体験したのですね。
少女にとって良くも悪くも芸能界は刺激が多かったことでしょう。
もちろん辛いことも多かったはず。
それを思い出すと自然に涙があふれてくるというのも分かる気がします。
発表は1966年。
昭和の大作曲家、古賀政男の哀愁あふれる旋律がリスナーの琴線を揺さぶります。
あのスター俳優との恋愛
小林旭と結婚
1962年、小林旭と結婚。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/美空ひばり
美空ひばりは1962年、小林旭と結婚します。
小林旭といえば歌手としても有名ですが、本業は俳優です。
往年の名作『仁義なき戦い』シリーズにも出演。
ニヒルなインテリヤクザを演じたら右に出る俳優はいないくらい、素晴らしい演技です。
さて、その小林旭と結婚した彼女。
なんと、アプローチしたのは彼女だったらしいです。
なんでも雑誌の対談で話したのがきっかけだとか。
当時、2大スターカップル誕生ということで、マスコミはこぞって二人の動向を取り上げました。
母、喜美枝の企みにより破局
別居、そして離婚へ
別居後の1964年、わずか2年あまりで小林と離婚。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/美空ひばり
幸福で順調だった結婚生活も2年で離婚。
そこには、二人の関係を快く思っていなかった美空ひばりの母、喜美江の意図が働いたようです。
二人、そして二人の周囲の人間しか分からない事情があったのでしょう。
二人が望まなかった離婚であると思います。
『悲しい酒』大ヒット
累計145万枚のセールス!
1966年には『悲しい酒』が145万枚を売り上げ
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/美空ひばり
小林旭との離婚後、彼女は憑かれたように芸の道を極めていきます。
1966年の『悲しい酒』の大ヒットはいうまでもなく、この前年には『柔(やわら)』もヒットさせた彼女。
当時、145万枚の売り上げは驚異の売り上げだと思います。
それだけ日本国民が彼女、そして彼女の歌声に夢中だったかが分かりますね。
さて、『悲しい酒』は悲恋の歌であると筆者は述べました。
それは、このあと紹介する歌詞をご覧になれば一目瞭然です。
タイトルの通り、物悲しく歌う美空ひばりに魅入ってしまいます。