奥華子
奥華子(おく はなこ)は、1998年から活動している女性シンガーソングライターです。
ピアノ弾き語りスタイルでの活動が中心の彼女は、積極的な路上ライブで知名度を高めて2005年にメジャーデビューに至りました。
1日に500枚近くの自主制作CDを路上販売で売り上げたこともあるそうで、当時からその人気の高さがうかがえますね。
トレードマークは赤のメガネとなっている奥華子。このメガネにはレンズがはいっておらず、自分の顔を印象づけるため、また「路上ライブ中に知り合いに会うと恥ずかしいから変装のため」という理由でかけはじめたそうです。
奥華子「変わらないもの」
4thシングル「ガーネット」収録
「変わらないもの」は、2006年7月にリリースされた奥華子のメジャー4thシングル「ガーネット」に収録された曲です。
「ガーネット」は2017年10月現在、奥華子にとって最高売上を記録しているシングルとなっています。
その理由はやはり、この曲がアニメ映画「時をかける少女」の主題歌になっていることが大きいでしょう。ノスタルジックな雰囲気や奥華子の優しい歌声は、映画の切ない世界観を印象強く彩っています。「時をかける少女」といえばこの曲が真っ先に思い浮かぶ人も多いのではないでしょうか。
映画のヒットからこのシングルも奥華子最大のヒットを記録し、地上波放送の際には圏外からランキングに浮上するなどロングヒットとなりました。
映画「時をかける少女」挿入歌
「ガーネット」は映画「時をかける少女」の主題歌として有名ですが、カップリングとなっている「変わらないもの」も映画の挿入歌として知られています。
「ガーネット」が高揚感をくれる曲調なのに対し、「変わらないもの」はじんわりと心に沁みこんでくるような温かいバラードとなっています。
元々はこの「変わらないもの」の方が主題歌として起用される予定でしたが、この曲がぴったり合うシーンが作中にあったことから挿入歌になることが決まり、その後主題歌として「ガーネット」が製作されたというエピソードがあります。
シングルでは奥華子の弾き語りバージョンが、映画のサウンドトラックにはストリングスアレンジが加わったバージョンが収録されています。
「変わらないもの」の歌詞を紐解く
映画の登場人物・千昭の気持ちを描いた歌詞
「変わらないもの」の歌詞には、大切な人との思い出をふり返って、その人にもう一度「会いたい」と願うような言葉が綴られています。
この歌詞は、「時をかける少女」のメインキャラクターの1人・千昭の心情を描いたものだと言われています。
主人公・真琴と想いが通じ合ったにもかかわらず、どうしようもない別れを経験することになる千昭。そんな彼の切ない気持ちが奥華子の柔らかい歌声で描かれるこの曲の歌詞をじっくりと見ていきましょう。
思い出をふり返って
帰り道ふざけて歩いた
訳も無く君を怒らせた
色んな君の顔を見たかったんだ
大きな瞳が 泣きそうな声が
今も僕の胸を 締め付ける
すれ違う人の中で 君を追いかけた
出典: http://j-lyric.net/artist/a04c9e3/l00af88.html
歌い出しで描かれるのは、どこにでもあるような青春の1ページです。
学校からの帰り道。交わした言葉や「君」の表情。楽しい日々が過ぎ去った今ではそんな何気ないことも大切な思い出へと変わっています。
「大きな瞳」「泣きそうな声」という言葉では、辛い別れの場面を思い出しているのでしょうか。
いつまでも変わらないものを
変わらないもの 探していた
あの日の君を忘れはしない
時を越えてく思いがある
僕は今すぐ君に会いたい
出典: http://j-lyric.net/artist/a04c9e3/l00af88.html