『雨上がり』はとても大切にされている曲♪
「雨上がり」は、日本のロックバンド、レミオロメンのインディーズデビューシングル。2003年5月21日にインディーズレーベルの代沢レコーズよりリリースされた。 結成10周年の際に新たに編曲しなおした 10th Anniversary Ver. が存在する。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/雨上がり_(レミオロメンの曲)
レミオロメンのメジャーデビューシングルは2003年の8月にリリースされます。
それ以前にリリースされた楽曲として『雨上がり』は大切であると同時に、代表曲にもなりました。
グループの記念すべき年に再び歌われたのがその証拠です。
自然の中で自然体で書かれた歌詞は、インディーズデビューに相応しいピュア100%。
外を見れば、雨も止んだようです。『雨上がり』の歌詞解説を始めます。
歌の登場人物の日常と性格が…
エコにも関心があります
静かになった
どうやら雨が止んだみたいだね
上手くたためない傘に付いた水滴残して
出典: 雨上がり/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
激しい突然の雨が止んだ情景から歌詞が始まります。
乾いた大地を潤した雨。その雨が作る特有の空気を吸い込んで空を見上げました。
会話をするように確認をしているフレーズから、歌詞の中の登場人物は独りではなく2人と読み取れます。
言葉の最後の「ね」は胸キュンポイント。作詞家・藤巻亮太ならではの優しさがここにありますね。
そして次に出てくる小道具は「折りたたみ傘」。
この何気ない日用品を歌の中にさりげなく組み入れる作詞テクニックは、才能や技術よりも「心」です。
急な雨のためにいつもカバンに入れている。夕立の予報が出ていたから朝カバンに入れた。
どちらからもこの傘の持ち主が、お困りごとは未然に防ぎたいタイプと想像できます。
突然の雨の度にコンビニでビニール傘を買うタイプではありません。
自分の折りたたみ傘を持ち歩いて、使い捨てをしないのでエコにも配慮をしています。
深読みをすると、心配性で憶病なタイプになってしまいますが、これも長所になるのです。
折りたたみ傘の中でやり過ごす雨が止むまで時間。退屈な時間ではありません。
雨の中へ駆け出すより、傘の中でゆっくり話すことを選びました。
もしかして雨が永遠に降り続くことを密かに望んでいたのかも…。
雨が止んだ空を見上げながらでは傘も上手くたためません。
交わした言葉を思い出しながらもう一度最初から傘をたたみ直しました。
心と手のひらに残された雨の中で過ごした2人の時間は、傘と一緒に持ち帰ります。
歩き出した2人を描きます
雨が止んで歩き出した2人。その2人を丁寧に柔らかに作詞家・藤巻亮太が歌詞に表します。
小さな風景の中にも見つけることができる、胸がキュンとなる言葉たち。
ゆっくりと歌詞をたどりましょう。
小さな描写に込められた思い
雲が流れてく
水嵩の増した川の脇
細い路地で見つけたのは
水溜まりに映る 空の色
出典: 雨上がり/作詞:藤巻亮太 作曲:藤巻亮太
雨が上がった道を歩き出しました。一度は目線を上に向けています。
心の動きと連動するように形を変える雲の下を歩く2人。
川沿いの道はいつもより遠回りの道かもしれません。
せっかく雨が上がったから、2人一緒の時間を少しでも長くしたいと思ったのでしょう。
歩きながら話すことは今日の出来事や、将来の夢。聞かれたことに上手く答えられなくて下を向きました。
さっきの雨で出来た水溜りをよけて歩きます。先を行く背中の向こうにもある空。
2人の周りの、空気の温度・遠くにある音・空の高さが歌を聴くだけでイメージできます。
レミオロメンの歌声は1つ1つ、丁寧に描いた風景を、透明な柔らかさで届けてくれました。
変化を受け止めながら
雨が止んで青い空が広がり太陽も輝きます。変わるのは天気だけではありません。
少しづつ変わる日々と思いを受け入れることが「成長」なのでしょうか。