Uh yeah
朝がまた来るyeah
Oh yeah yeah yeah
(思いよ逝きなさい)
Oh wow
同じような一日が今日も始まる
となりの人が空見上げて舌打ちする
巨大な交差点に傘が咲いてゆく yeah
出典: 朝がまた来る/作詞:吉田美和 作曲:中村正人・吉田美和
まるで映像の視点がスクランブル交差点の頭上であるかのような情景描写で始まります。
重たいグレーの空からは、こらえきれなくなった涙のように大粒の雨が降り出します。
傘を持ってこなかった隣の人がいまいましそうに舌打ちをしています。
信号待ちをしていた多くの人はめいめいの傘を取り出し、信号が青になるといっせいにそれを開いて進んでいきます。
雨だって晴れだって 願いは届かない
あなたのいない朝は来るから
今は信号が変われば流される
(思いよ逝きなさい)
Oh wow
出典: 朝がまた来る/作詞:吉田美和 作曲:中村正人・吉田美和
「あなたがいない」ことをまだ受け入れられない自分がいます。
例え話で「明けない夜はない」とよく言うけれど、夜が明けてもあなたがいない朝。その朝のほうが現実を突きつけられている気がしてしまいます。
どんなに二人で過ごした時間を取り戻したくても、そんな願いが叶わないことも。
外の天気が晴れでも雨でも、今の状況は変わらない。
あなたを失ったことへの喪失感で体が麻痺してしまっているかのようです。
すっかり抜け殻のようになっている体は、自分の意思とは関係なく、人々の流れに乗って移動していきます。
絶望的な喪失感
後ろから来た人がぶつかって追い越す
ぼぉっとしてたのはこっちなのに謝られる
冷たい雨の滴が 涙に見えたyeah
壊れて泣いたって願いは届かない
あなたのいない朝は来るから
今は駅まで付けば流される
(思いよ逝きなさい)
Oh wow
出典: 朝がまた来る/作詞:吉田美和 作曲:中村正人・吉田美和
受け止めなくてはいけない現実を受け止めきれず、ついつい上の空になってしまい、人にぶつかってしまいます。
子供のように泣き叫んで壊れてしまいくらいだけれど、それが無駄なことだということが頭ではわかっています。
受け入れたくない現実をもうすぐ受け入れようとして、頭の中心部分だけが冷たくクリアになっていくようです。
駅までなんとかたどり着ければ、人の流れに乗るだけでいい、何も考えなくていい。
どうしようもない無気力感を表しています。
誰も(誰も)立ち止まらない
街頭のニュースにも(街頭のニュースにも)
苛立った自転車にもyeah
雨だって晴れだって願いは届かない
あなたのいない朝は来るから
今は歩けない このまま流されてたい
(思いよ逝きなさい)
Oh wow yeah
出典: 朝がまた来る/作詞:吉田美和 作曲:中村正人・吉田美和
こんな風に大切な人を失うことは、もう二度と立ち直れないんじゃないかと思うくらいの喪失感に溢れているけれど、周りの景色はいつもと全く変わっていません。
それは、まるでこんな事には無関心だと言われているかのように、何も変わっていないのです。
何度も大きなフォントで飛び込んでくるニュースにも、怒号を発して横を駆け抜けていく自転車に乗った人にも無反応に見える人々・・・。
空が崩れ落ちたかのような私の出来事にもまったく動じないのだろうと、あきらめと安堵に似た思いが交錯しています。
雨なら傘持って 晴れたら上着脱いで
みんなそうして生きて行くのに
雨に打たれたい 晴れたら焼かれたい wow
壊れて泣いたって 願いは届かない
あなたのいない朝が今日も明けるから
今はこのまま いつかこの思いが逝く日まで
空へ昇る日まで
出典: 朝がまた来る/作詞:吉田美和 作曲:中村正人・吉田美和
もはやどうしようもない喪失感で、立ち上がるのにも精一杯なほどです。
もはや抗うよりもされるがままの方が楽だと感じられるくらいに。
行き場のないこの思いが、いつか昇華してくれることをただ願うほかないのです。
おわりに
大切な人を失ったという喪失感が重々しくこの曲全体にのしかかっています。
人はあまりに大切なものを失った時は、その大きな空虚感から涙も出ないものなのかもしれません。
「朝はまた来る」のいいようのない喪失感、きっと誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。
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