至る所に残像
誰でも無い自分の
消せない足跡
肩の重荷一発で吹き飛ばす変わらぬノリ
出典: Who am I/作詞:R-指定 作曲:DJ松永
住み慣れた街に残る自分の残像。
それは芸能界という世界で残してきた足跡とも重なります。
過去に続けてきたことが今の自分の姿を決めてしまう。
自分はこんな風にしか生きられないのか…。
次の自分に求められるものもきっと同じだろうかと重荷を感じます。
同じ仕事はもちろん、違う役割なら重荷はいっそうのこと。
それを笑い飛ばしてくれる、いつものノリの仲間を思い出します。
自虐して笑い合ったあの日のままに
生意気に凹むな
一丁前にオチんな
どんなに輝いてもずっと俺らの前じゃただのゴミ
出典: Who am I/作詞:R-指定 作曲:DJ松永
凹むのは、できる自信があったから。
落ち込むのは一人前に期待されていると思っているから。
そう考えれば、凹むのも落ち込むのも生意気なことです。
いつか脚光を浴び、人気者になるかもしれない。
けれど同じ夢を追い、同じ「脇役」として苦労してきた仲間を思います。
この華々しい世界で、俺たちはゴミみたいな存在だよな。
そんな風に自分たちで自虐して笑った日があるのでしょう。
そうやって笑い合った仲間たちの前では、どんなに売れても「俺たちと同じゴミ」の一人。
乱暴なほどの自虐が、仲間の強い絆を感じさせてくれます。
同じ飯を食ったダチたちへ
なぁHomies
またと無いビックウェーブが待ってんやろ華の都に
まだこんなに暖かい
派手にコケりゃ腹抱えて笑ってやるから…
出典: Who am I/作詞:R-指定 作曲:DJ松永
「Homies」は「仲間」を指すスラング。
特に「同郷の仲間」や「同じバックグラウンドを持つ仲間」に使われる言葉です。
いわば「同じ釜の飯を食う仲間」や「ダチ」といった感覚。
まさに同じ立場で、自虐も夢も分け合って生きてきた仲間たち。
そんな仲間たちと語り合った夢を思い返します。
今は脇役でも、いつかまたとないチャンスがやってくる。
「暖かい」と感じるのは抱えたままの夢であり、仲間の絆です。
今いる場所が寒空の下でも、暖かい場所が確かにある。
新しいことに挑戦すれば失敗することもあるでしょう。
そんな時は笑い話にしてやると、そう語り合った仲間の顔を思い出します。
待っていてくれるものとは
You & I
いつもこの場所で
俺やお前の帰りを
ただ黙って待ってくれてる
出典: Who am I/作詞:R-指定 作曲:DJ松永
東京という街で
ビルばかりの街も誰かの故郷
嫌味に見えてたこのビルの山も
アイツやあの娘の愛してやまない故郷かも
出典: Who am I/作詞:R-指定 作曲:DJ松永
東京のビルばかりの街を「山」と描きます。
来たばかりの時は馴染めなかった風景。
故郷の風景とはまるで違う街は、まるで自分が優れていると嫌味を言っているように見えたのでしょう。
お前とは違うんだと言わんばかりの都会。
よそよそしく親しめないと思っていた風景も、仲間たちの顔を思い出すとふと違って見えます。
同じ夢を追ってきた仲間のあいつ、いつも一生懸命なあの娘。
そういえば東京の出身だったなと思い当たります。
そんな仲間の顔を思い出すと、馴染めないこの街の風景も少しだけ親しみを持てる気がします。