曲のイントロ部分、各国の少女達の映像と共に英単語が現れます。
これは少女達の訴えや叫びを表現しているのでしょう。
初めに目に入るには、GROBAL GIRLSという文字。
「世界中の少女達」が直面している様々な問題を多くの人に認識して欲しい。
ビヨンセの願いが読み取れます。
その後に続く言葉を見ていきましょう。
FOR GROBAL GIRLS(世界の少女達へ)
WE'RE BACK(帰ってきた)
SMALL(小さい)
ANGRY(怒り)
LISTEN(聞いて)
GIRLS(少女達)
世界中にファンを持つビヨンセが社会に与える影響力はとても大きなものです。
「世界には笑顔で毎日を送ることができない少女達」が沢山存在する。
このMVを通して、1人でも多くの人に真実が届くように彼女はメッセージを発信しているのでしょう。
小さな背中に背負うもの
悲しいことに、世界には「社会」によって苦しめられ辛い毎日を送る子供達が存在します。
彼女達は何も悪くない。
彼女達には、平等に「幸せに暮らす権利」があるはずです。
温かい家庭で育ち、学校に行き、成長して夢を見つけ、愛する人と結婚し家庭を持つ。
社会が創った大きな壁により、この普通の幸せを彼女達は歩めないのです。
少女達は小さな背中で苦しみを背負い、怒りを押し殺し、精一杯生きるのです。
ビヨンセはきっと、彼女達の心の代弁者。
#FREEDOM FOR GIRLS(少女達に自由を)
最後に現れるハッシュタグ。
「お願いだから彼女達の声に耳を傾けて欲しい。」
「世界中に広まってほしい。」
そんなメッセージを感じます。
世界で起こる悲しい真実
虐待により奪われる命
EVERY FIVE MINUTES
A GIRL DIES AS A RESULT OF VIOLENCE
(和訳)
5分間に1人の女の子が虐待や暴力によって命を落としている
親からの虐待の他にも世界中の女の子は様々な暴力によって苦しめられ、時に命を落としています。
2018年は、世界において、女性と女の子への暴力に対する意識が高まった年でした。今年のノーベル平和賞を受賞したコンゴ民主共和国のドニ・ムクウェゲ医師とイラクのナディア・ムラド氏は、いずれも、紛争地域での女性に対する暴力を終わらせるために取り組んでいる活動家です。
世界では、女性の3人に1人が身体的、性的暴力によって傷つけられています。
また15歳から19歳の女の子1,500万人以上が強姦の被害に遭っているのです。
日本でもこの「性に基づく暴力」についての取り組みが展開されています。
Stop the Violence(STV)キャンペーンのプログラム|公益社団法人ガールスカウト日本連盟
公益社団法人ガールスカウト日本連盟のホームページです。ガールスカウトは、世界中で女性の幸せを願う団体です。ガールスカウトの活動や、理念、プロジェクトの紹介を致します。
女性であることが原因で暴力の標的になってしまう。
どうしてこんな悲しいことが起こってしまうのでしょう。
彼女達が女性に生まれたことを誇りに思える時代は来るのでしょうか。
お金で売られた少女の未来
児童婚 | 子どもの保護 | ユニセフの主な活動分野 | 日本ユニセフ協会
児童婚は、子どもの権利の侵害であり、女子の成長発達に悪い影響を与えます。妊娠・出産による妊産婦死亡リスクが高まるほか、暴力、虐待、搾取の被害も受けやすいのです。また、女の子が学校を中途退学するリスクも高まります。
児童婚の主な要因は「貧困」や「古くからの社会的慣習」。
貧しさが故に、金銭と交換で少女達は会ったこともない男性と結婚させられるのです。
さらにその多くは自分とかけ離れた年の男性と結婚させられています。
彼女達は本来なら学校に行くような年齢の、まだ何も知らない純粋な子供なのです。
まだ体の準備ができていないため、児童婚は妊娠や出産も非常に高リスクなものとなります。
10代前半、家事や育児に追われる生活。
彼女達は学校にも行けず、友達とも遊べず、きっと本当の恋も知らないまま大人になってしまうのでしょう。
今も多くの少女達が未来を奪われ、涙を流しています。