屈指のエンターテイナー星野源が海外アーティストとコラボした曲『Same Thing』
変幻自在の星野源が海外進出
星野源さんは、自身も出演したドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌『恋』などヒット曲が多いです。
またミュージシャン・俳優・文筆家・ラジオMCなど様々な顔を持っています。
そしてこのたびアルバム『Same Thing』で、海外アーティストとコラボをしました。
アルバム表題曲がこの『Same Thing (feat. Superorganism)』です。
『Same Thing』は聴き心地が良くてとてもおしゃれっぽい音楽なのです。
今まで星野源さんのファンでなかった人が、ファンになってしまう。
そんな曲です。
海外で撮影されたMVも要チェックとなっています。
また、本楽曲がイギリスBBCで放送されました。
英語読みで「ジェン・ホシノ」と紹介されてしまったようですが。
星野源さん、おげんさん、ジェンさんにはますますビッグになってほしいです。
『Same Thing(feat.Superorganism)』はその歌詞も注目に値します。
Superorganismとは?
スーパーオーガニズム(SUPERORGANISM)は、イギリスロンドンを拠点とする多国籍インディー・ポップバンド。メンバーはリードヴォーカリストのOrono Noguchi、Emily、Harry、Tucan、Robert Strange、Ruby、B、Soulの8人。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/スーパーオーガニズム_(バンド)
Superorganismは、多国籍なメンバーから成り立っています。
メンバーの出身国はオーストラリア・イギリス・ニュージーランド・韓国の4カ国です。
『Same Thing(feat.Superorganism)』の歌詞は、彼らのルーツに合った多国籍な雰囲気を表しています。
『Same Thing』:“同じこと”という意味
雨だって晴れだってどちらも“同じこと”
It doesn’t matter to me whether it’s all rain or full of sunshine
出典: Same Thing(feat.Superorganism)/作詞:星野源、作曲:星野源
「雨が降ってたって日の光がさしていたって僕にはどっちでもいいのさ」
いきなり曲のタイトルの意味を想像させる歌い出しです。
普通なら、雨の日は気分が落ち込み、晴れの日は気分が良くなります。
しかし、それが関係ないという。
天気よりもっと大事なことがあるのかな?と想像させ、期待感を持たせます。
さらに「どっちでもいいのさ」というワードが少しひっかかりますね。
いい意味でなのか、なげやりな意味なのか、出だしのこの歌詞からだけではまだ読み取れません。
歌詞にストレートさを持たせない星野源さんの作詞のスタイルに、今回もワクワクする始まりです。
嫌いでも好きでもどちらも“同じこと”
You piss me off, I love you a lot
To me, they both mean the same
出典: Same Thing(feat.Superorganism)/作詞:星野源、作曲:星野源
「君にはムカつくけどすごく愛してもいる。
僕にとってはどっちだって同じこと」
「愛」の話に変わります。
同じ人に対して「ムカつく」けれど「愛している」とは一見矛盾です。
どういうこと!?と思わせます。
確かに、好きな人に対してさえも100%好きということはなく、嫌いな部分もあるものです。
配偶者や恋人だけでなく、家族や友達にしてもそういうことがあります。
また、子どもやペットに対してもそういうことはありませんか?
かわいいと思えば思うほど、憎たらしいときがあるのではないでしょうか。
相手に対して関わっていればいるほど反動が来るものです。
「愛情」の反対は「無関心」とはよく言ったものです。
「ムカつく」ことがあるならそれは「愛している」証拠ではないでしょうか?
ムカつきながらも、それよりさらに深い愛情があるからこそ「同じこと」だと自信をもって言えるクールさに引き込まれます。
それは私たちがこの矛盾するような感情をいろいろなシーンで感じながら暮らしているからかもしれません。
相反する感情の中から愛情の深さをリードするニュアンスから、楽曲のストーリーがだんだん見えてきましたね。
悪魔も天使も“同じこと”
I meet really cruel guys and sweet angels too, like all of the time
And they’re always around, they’re all crazy too. I hope you know what I mean
出典: Same Thing(feat.Superorganism)/作詞:星野源、作曲:星野源
「ひどい奴もいれば優しい天使もいる。
まわりにはいつだってそんな奴らがいて、どいつもクレイジー、言ってることわかるだろ」
毎日を過ごしていると、いい人も嫌な人もいます。
どちらのタイプも社会の中で混ざり合って過ごしているのです。
またある人にとってはいい人でも、別の人にとっては嫌な人であることもあります。
一方、1人の人間の中にいい部分と悪い部分が同居していることもありますね。
それでこの世界が成り立っています。
自分とは違う他人との関係性という、一筋縄ではいかない永遠のテーマ。
気分が上がったり下がったりするのは、自分のせいなのか他人のせいなかのか、考えさせられます。
サビが始まるここまでの歌詞で、感じ方が違うだけで全て同じことなんだという例えを提示されてきました。
共感できるフレーズが見つかったのではないでしょうか。
心をざわつかせるこの「同じこと」がサビでどう展開されていくのか、気になるところです。