かつての己に追い落とされて

Creepy Nuts【バレる!】歌詞の意味を考察!なぜニヤけるの?バレることに焦る理由を深読みの画像

生きてる限りは勝ち逃げできねーな
衰え錆びつきどかされてしまう運命か…
メッキを剥いだのは寝首をかいたのは
あの日の俺とよく似た目をしたヤツでした

出典: バレる!/作詞:R-指定 作曲:DJ松永

どんなベテランでも、生きている限りイス取りゲームから逃れられないもの。

かつて自分がしてきたように、いつしか追われる側へと変わっていました。

保身に走り、いつのまにかヒリヒリするようなアイデアを失っていた自分。

そんな自分に引導を渡したのは、かつての自分のような人間。

新しいアイデアを持ち、売れたいとギラギラしている…。

そんな若手に刃をつきつけられ、思い出したのはあの時の傲慢さと自信でした。

ここで終わる俺じゃない

生憎、俺はまだ渡らねぇ三途の川
今日もまた積み上げては蹴飛ばされる賽の河原
三度顔上げたニヤリとほほえんだ
懐忍ばせた刀と新たな引き出しが

出典: バレる!/作詞:R-指定 作曲:DJ松永

たたみかけるようなaのライム。

何もないところからアイデアを掴み、売れっ子になり、新しい挑戦が怖くなった日々を思い出します。

けれど、まだここから。

生きている限り続くイス取りゲームですが、まだ三途の川を越える、つまり死ぬ気はないと歌います。

まだまだこれから新しい勝負をしていく、と決意を固める姿。

新しいアイデアを試しては失敗する繰り返しは、賽の河原の石積みのような作業です。

それでも顔を上げ、不敵に笑います。

一度は見失った自分らしさ

しかしそれを再び刀として鍛え上げて隠し持ち、新たな芸の引き出しを見つけ出した今。

再びアイデアの刃で戦い続ける覚悟と、経験を積んだ芸の腕でさらに強くなる

デビューの頃よりも、最初に売れた頃よりも、もっと強くなった己を信じてニヤリと笑うのです。

成功と失敗を知ってなお戦う人へ

Creepy Nuts【バレる!】歌詞の意味を考察!なぜニヤけるの?バレることに焦る理由を深読みの画像

バレる!
この俺の天賦の才が
バレる!
マジこれ面倒臭いな…笑
バレる!
バレる…
世の中に気づかれる…
吠え面かけAll My Haters
とりあえずワビ入れて
ほれ見たことか!ニヤける…

出典: バレる!/作詞:R-指定 作曲:DJ松永

最後のフックは最初のフックと同じリリック。

ですが、意味するものは異なっています。

最初は何も失うものがなかったからこその。

最後のフックは成功も失敗も知ってさらに強くなろうとする姿が描かれているのです。

売れる前の無鉄砲で傲慢な自信。

売れてから感じる窮屈さと新しいことができない焦り。

そしてそれを脱却した時の強さ…。

それは芸人ならずとも、多くの人が味わったことのある感情ではないでしょうか。

Creepy Nutsと交流のあるお笑いコンビ、オードリーの若林正恭

彼がラジオで話していたのは「3バース目で車止めて泣いちゃうからやめて」という話でした。

それについて似た体験があるからこう描いた、と語るR-指定。

思い返してみれば若林も「人見知り芸人」としていじられてきた時期が長かった芸人です。

そこから番組の仕切り、一般の人へのツッコミ、大喜利のセンス。

多くの引き出しを作り磨き上げ、現在では押しも押されぬ売れっ子です。

そんな彼にも似た経験がある。

そう思うと、成功とその先にあるものをいかにうまくこの一曲が描き出しているかわかります。

アイデアを手にヒリヒリするような成功を狙う人へ。

そして成功したものの次への挑戦が怖くなった人へと贈る一曲。

自分のアイデアに傲慢なまでの勇気が湧いてくる、ニヤリと笑いたくなるナンバーです。

名曲揃いのCreepy Nuts×お笑いをチェック!

Creepy Nuts【バレる!】歌詞の意味を考察!なぜニヤけるの?バレることに焦る理由を深読みの画像

J-HIPHOPの旗手のみならず、ラジオテレビとマルチな活躍を続けるCreepy Nuts

そんな彼らの楽曲は「バレる!」以前から「お笑い」と縁のあるものが多く存在します。

板の上の魔物」は、漫才師を目指す青年達を描いたドラマべしゃり暮らし」の主題歌

2020年には「M-1グランプリ」プロモーションビデオ楽曲が採用され、大きな話題を呼びました。

「笑い」という世界でぶつかり合い、戦い続ける人々。

それはアーティストであるCreepy Nutsの二人の生き様にもつながるものがあります。

板の上の魔物とは何か、深く読み込んだ記事を是非ご覧ください。

フリースタイルバトル日本一のラッパー・R-指定と世界一のDJ・DJ松永のユニット「Creepy Nuts」。人気ラジオ番組・オールナイトニッポンの10周年記念テーマソングとなった「よふかしのうた」を含むEPの中から「板の上の魔物」という曲の歌詞の意味について解説します。

お笑い芸人とも交流のあるCreepy Nuts。

特にオードリーとはラジオ番組を通じての縁で楽曲を制作しています。

今やCreepy Nutsの代表曲のひとつ「よふかしのうた」。

ラジオ番組「オードリーのオールナイトニッポン」に関連して作られています。

そのため歌詞MVにも彼らのネタや話題がちりばめられているのをご存じでしょうか。

歌詞解釈から元ネタまで、広く迫った記事をご紹介します。

2019年5月29日よりMVがフル公開となったCreepy Nutsの楽曲【よふかしのうた】。この楽曲は、ラジオ番組『オードリーのオールナイトニッポン10周年全国ツアー』のテーマソングに起用されました。またMVもオードリー春日の“むつみ荘”で撮影されたことで話題に。眠れない夜のお供にしたい楽曲の歌詞をご紹介します。

最後に是非ご紹介したいのが「かつて天才だった俺たちへ」。

「バレる!」同様「才能」というテーマに向かい合ったナンバーです。

何かを成し遂げるための才能、努力、そして挫折をCreepy Nuts流に描いた一曲。

また頑張ろうと思わせてくれる一曲を是非チェックしてみてください。

DJやMC界隈では超有名なDJ松永さんとR-指定さん。そんな2人がタッグを組んだCreepy Nutsはノリノリで心が元気になる楽曲がたくさんあります。今回はその中でも特に元気になれる「かつて天才だった俺たちへ」の歌詞解説を紹介していきます。

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