嘘をついてでも一緒に居たい

なんにも解けなかった
どうにも答えられなかった
接点ばかり探してた

出典: 脳裏上のクラッカー/作詞:ACAね 作曲:ACAね

主人公はもう1人の登場人物である"君"との接点を探し続けます。

そうでもしない限り一緒には居られないから。

何とかして隣に居る理由を探そうとしているのです。

隣にいなくても いいよ いいよ
いいよ いいよって言わせないでよ

出典: 脳裏上のクラッカー/作詞:ACAね 作曲:ACAね

本当はずっとそばに居て欲しい主人公。

そんなわがままを押し殺し、嘘をついてまで君と一緒に居ることを選びます。

そうでもしない限りこの関係性を続けることはできないのでしょう。

彼の知らない部分

目に見えるものが全てって思いたいのに

出典: 脳裏上のクラッカー/作詞:ACAね 作曲:ACAね

目の前にいる君が全てだと信じたい。

しかし主人公に見えている君が全てではありません。

君には主人公が知らない別の生活があるのです。

そんな生活を見て見ぬふりをしながら関係を続ける主人公。

偽りの生活にすがる様子が感じられます。

君がいて水になる

最後となる6曲目は「君がいて水になる」です。

"水になる"には無駄になる、消え失せるという意味があります。

つまり、君がいることで何かが無駄になる、消え失せてしまうという意味を持つタイトルなのです。

報われない関係性

どこかにゆくのか 留まる勇気が
試されてるのか 疑うことで信じたい
踊りはしないさ 音も無くなれば
手放せた 借りパクしてた 夜弦の月も

出典: 君がいて水になる/作詞:ACAね 作曲:ACAね

主人公と君は報われない関係性。

辛い状況下で、離れるも留まるも判断は主人公に委ねられています。

その判断に愛を試されているのかもしれないと考えているのです。

音と表現されているのは君の存在。

君がいなければ踊ることはない、つまり恋に浮かれることはないのです。

しかし、実際は君がここに居るからこそ、誰かから借りてきたような君の存在を手放せずにいます。

鮮やかなフルーツに毒を吐いて
習ったばかりの嘘を挟んで
食べ尽くすことで どうにか立っている

出典: 君がいて水になる/作詞:ACAね 作曲:ACAね

ここで比喩されているのは報われる、つまり真っ当な関係性である人たち。

自分とは全く違う状況にいる関係への嫉妬を毒づくことで発散します。

そうしていないと立っていられないのです。

それほどまでに主人公は追い詰められていました。

終わりのない物語

気持ちに名前付ける必要なんてあんの
嗚呼 言い切れない 今は言い切れないままさ

出典: 君がいて水になる/作詞:ACAね 作曲:ACAね