格差社会と言われる現代でSALUは見事にスターへの階段を昇りました。
しかし貧困・暴力・薬物などシリアスな理由で音楽から離れた仲間もいることでしょう。
ダンスフロアでは全てが平等になります。
成功を手にしたSALUが本当の自分に帰れる場所。
様々な仲間たちと屈託のない夜を過ごせる場所がダンスフロアにはあるのでしょう。
最高の時間は続かない-Sophieeのパーティー観
一緒に歩いて散歩する?
こんな風に歩いてロックスター
私は私らしい
今日は楽しいな
もっとこのまま夜が続けば
みんな生きてて
お金を稼いでは使ってる
出典: 夜に失くす feat.ゆるふわギャング/作詞:SALU,Ryugo Ishida,Sophiee 作曲:Estra
続くSophieeのパートではダンスフロアが快楽と共に人々を魅了する高揚感について描写されます。
普段は何物でもない存在でもダンスフロアに行けばロックスターの気分になれます。
毎日の嫌なことも音楽とダンスに酔っている間は忘れることができます。
生きて行くことは楽しいことばかりではありません。
それでも夜通し踊り明かすことができればそれが生きる希望になるのです。
私はまるでバンパイアのよう
楽しんでる今
ロケットの中
嫌な事さえまだ ずっとこのまま
今日は楽しいな
まるでバンパイア
夜に光でダンシング
みんなと笑ってる
出典: 夜に失くす feat.ゆるふわギャング/作詞:SALU,Ryugo Ishida,Sophiee 作曲:Estra
ロケットの中とはダンスフロアでの刹那的な時間を比喩しているのでしょう。
昼間の自分はかりそめの姿。本当の自分をさらけ出せるのは夜のパーティーの間だけです。
そんな自分をバンパイアのようだと自嘲気味に語ります。
この楽しい時間が永遠に続くことを祈りながら踊り続ける人達。
彼らの代弁者としてSophieeは言葉を愛おしそうに紡ぎます。
限りある瞬間の楽しみ方-Ryogoのクラブ愛
体が斜めに向いてく
光が俺のこと突き刺していく
ビルの間俺ら肩組んでる
真夜中抜けるクラブのエントランス
音が体にドンと響いてく
まるでバターのように溶けてゆく
Yeah調子がいいのさこのまま
踊っていたいなさ
ほら止まらない
出典: 夜に失くす feat.ゆるふわギャング/作詞:SALU,Ryugo Ishida,Sophiee 作曲:Estra
最後のパートはRyogoの実体験でしょう。
パーティーに向かう道中の気持ちは子供の頃の遠足の前日のワクワク感に似ています。
素晴らしいパーティーは全ての人々を童心に帰してくれるのです。
クラブの扉を開けたその瞬間が夜の始まりです。
DJが繋ぐご機嫌な音楽は全てを開放してくれます。
バターのように溶けてゆくという歌詞は催眠状態に入った瞬間を見事に表現しています。
我を忘れて夜を生きる
なら火をつけてここは暗がり
明かりをつけて騒ぎなeverybody
目を開ければすぐ広がりだす
まるで宇宙の中星をばらまく
止めないで夢は覚めないで
クニャリ曲がったライト焦らないで
遊んでたいのさこのまま
夜があけるまで俺飛んでるfly
出典: 夜に失くす feat.ゆるふわギャング/作詞:SALU,Ryugo Ishida,Sophiee 作曲:Estra
しかしパーティー中毒者達は夢のような時間が永遠には続かないことを知っています。
夜が明ければ退屈な日常が始まります。
せめてこの瞬間・この空間を全力で楽しみたいから我を忘れて騒ぎまくります。
点滅する照明まで時間を急かしているような感覚。
それはご機嫌なパーティーで誰もが感じる自然な感情なのです。