この手が ゆっくり 僕の右上で弧を描いた
この眼が 辛うじて 飛んでいく綿毛を見送った
この手が 今まで 落としたモノは拾えるかな
この眼が 今でも ギリギリで見えていて良かった
出典: 続・くだらない唄/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
そしてついに、手を振ることができたようです。
しかし今までの歌詞を考えると、これが現実のことのようには思えません。
「辛うじて」という表現から、首吊りする直前のシーンを描いた歌詞のように思えるのです。
この後の歌詞から考えると、主人公はまだ生きているよう。
そう考えると、もしかしたらこれは主人公の精神が死んでしまったということなのかもしれません。
つまり主人公の中での”青春時代”という存在の死です。
これは青春時代の死の直前に考えたこと。
青春時代が消えることはないけれど、大切なものはたくさん溜まった。
最後には、青春時代を忘れることなく見送ることができた。
主人公は青春時代を胸にしまい、大人になることができたと考えることができます。
変わらない自分にホッとする
あの日と違うのは
ヒゲの生えた顔ぐらいさ
出典: 続・くだらない唄/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
首吊りのセッティングをしたりしたものの、主人公はしっかりと生きているようです。
あの日から数年経って、まだ青春時代を忘れていない主人公がいます。
主人公は、そんな自分が生きていることを感じ安心しているのではないでしょうか。
曲のはじめでは自分はもう変わってしまったのではないかと感じていたようです。
しかし曲の最後では、自分は全く変わってはいないと気が付きます。
自殺のマネをしたことで、青春時代に感じていたことが強く蘇り、その実感が強くなったのかもしれません。
数年後には変わってしまうんではないかと恐れていた主人公。
しかし全く変わっていない自分がいました。
歌詞を最後まで紐解いてみると、とても安心できます。
待ち続けた「あなた」が人物のことだとすると、会うことはできなかった。
でも変わっていない自分に出会うことはできたようです。
このあとさらに何年か経って、続々編として新しい曲に想いが込められることもあるかもしれませんね。
収録アルバムは「THE LIVING DEAD」
タイトル通りの歌詞
「続・くだらない唄」は「LIVING DEAD」の4曲目に収録されています。
タイトルを和訳すると「生きる屍」。
生きているけど実感がない、精神的には死んだような日々に悩んでいたのかもしれません。
「続・くだらない唄」の歌詞を読み解いていると、そんな悩みが伝わってくるような気がしました。
おわりに
いかがだったでしょうか?
バンプの曲は歌詞を読み解くのがとても面白いですね。
ここまで来たら、その後の続続編にも期待してしまいます!
バンプには他にも歌詞の意味が面白い曲がたくさんあります。
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