「ミューズ」の歌詞に注目
冒頭部分
戦っている貴方はうつくしい
出典: ミューズ/吉澤嘉代子 作詞:吉澤嘉代子 作曲:蔦谷好位置
冒頭、グロッケンと吉澤嘉代子の歌声のユニゾン部分です。
楽曲全体を通して、この言葉が最も大きなテーマであるように思います、目まぐるしい現代、戦っていない人なんていないですよね。
一気に曲の世界へと吸い込まれます。
1番Aメロ
魔法は永遠じゃない 大切なとき思い出せない でも
言葉は永遠だって 何も変わらず 生きているって
出典: ミューズ/吉澤嘉代子 作詞:吉澤嘉代子 作曲:蔦谷好位置
「魔法が使えたらいいのになぁ…。」誰もが一度はそんなことを考えたことがあるのではないでしょうか?
でも、魔法そのものの存在の有無は別として、魔法を使うためには呪文が必要で、大抵呪文というものは長いわけです。
ディズニー「シンデレラ」では魔法使いのおばあさんが最初忘れてしまっていたくらいです。
魔法に対し言葉は、どんなに短く、些細なものであっても、必ず心に残るものです。心の中で生き続けるのです。
1番大サビ
透明な雨が降りそそぐ 川は激しく濁り やがてまた 水の底を映す
出典: ミューズ/吉澤嘉代子 作詞:吉澤嘉代子 作曲:蔦谷好位置
美しい川の情景を思い浮かべて、歌詞を追ってみてください。透明で穏やかな川に激しい雨が降れば、底の土が浮かび上がり川が濁りますよね。
しかしそんな川も、決してその濁ったまま、ということはなく、やがて土が底へ戻り、穏やかな透明さを取り戻します。
これを心に置き換えてみても同じ事です。何か負の感情で、心に靄がかかったとしても、やがて静けさを取り戻すことができます。
1番サビ
かがやきは傷の数だけ いびつな傷跡が乱反射した
戦っている貴方はうつくしい
出典: ミューズ/吉澤嘉代子 作詞:吉澤嘉代子 作曲:蔦谷好位置
宝石は、ただの石に見える原石を裁断して、出来ます。裁断して初めて現れる面こそが、私たちが見慣れているいわゆる“宝石”の、美しい面です。
傷ついたことのない人は、人に優しくすることが出来ず、不便な思いをしたことがない人は、新しいものを生み出す着想を持てないはずです。
傷ついた、心に負の感情を持った数だけ人は輝けるのではないでしょうか。
そして、輝くためにはやはり戦わなければならないのです。
この楽曲の中で、筆者が最も好きな歌詞が詰まっている部分です。
2番Aメロ
一瞬で終わってしまう 火花の中に飛び落ちて
一生を捧げるように 永く静かな恋をした
出典: ミューズ /吉澤嘉代子 作詞:吉澤嘉代子 作曲:蔦谷好位置
ここは、一目惚れのことを言っているように感じられます。
一目惚れほど、一瞬で、業火のごとく心を焦がすものはないように思います。
しかしそれは人それぞれであり、一瞬では終わらず、一生続く素敵な恋にもなりえます。
2番大サビ
透明であろうとするほどに すべてを吸ってしまう貴方だから 物語になるよ
出典: ミューズ /吉澤嘉代子 作詞:吉澤嘉代子 作曲:蔦谷好位置
素直であること、正直であることは本当に難しいです。
そうあろうとすればするほど、周りからの影響を受けやすくなります、悲しい思いも、嬉しい思いも、人一倍感じることでしょう。
そんな中で自分を保っていくことは実に難しいことですが、素直であろう、正直であろうとする人生は、必ずやロマンチックな物語になる事でしょう。