「ファイト!」ってどんな曲?
今回皆さんにご紹介させて頂く、中島みゆきさんの「ファイト!」は「空と君のあいだに」との両A面シングルとして、1994年に発売されました。
「空と君のあいだに」は、安達祐実さん主演の大ヒットドラマ「家なき子」の主題歌として、ミリオンヒットした1曲です。
その影響もあってか、「ファイト!」もその強烈なメッセージが多くの人の心に突き刺さり、大きな反響を呼びました。
中島みゆきさんの独特な歌い方の注目
中島みゆきさんと言えば、「時代」や「糸」など往年の名曲が沢山あります。
どなたも一度は、中島みゆきさんの曲をお聴きになったことがあるのではないかと思います。
他の誰も真似ができない、同じジャンルの人がいないようなとても個性的なアーティストの1人かと思います。
また、その歌い方もとっても特徴があって、中島みゆきさんが発する言葉1つ1つが深く心に突き刺さるようです。
中島みゆきさんが歌う楽曲の音源がありましたので、是非ご覧頂下さい。

いかがでしたでしょうか?とってもインパクトの大きな1曲かと思います。
歌唱力の高さと表現力は抜群な中島みゆきさんです。
だからこそ、息の長いアーティストでいつの時代も愛され続けるのではないでしょうか。
歌詞の意味を考えてみよう
さて、続いては「ファイト!」の歌詞の意味を考えていきたいと思います。
歌詞の解釈や感じ方は、曲を聴く人それぞれによって違うものです。
例え同じ人が同じ曲を聴いたとしても、その時々の心模様や、置かれている環境などによっても違うものかと思います。
それこそが、曲を聴くことの楽しみなのではないでしょうか。
これより、進めさせて頂く歌詞の意味の解釈については、あくまで個人的な解釈になりますことを、ここに前置きさせて頂きます。
ラジオのリスナーの声
あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた女の子の手紙の文字は
とがりながらふるえている
ガキのくせにと頬を打たれ 少年たちの眼が年をとる
悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が突き刺さる
出典: ファイト!/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
まずは、1番の出だしの歌詞から見ていきましょう。
出だしから、とってもインパクト大だなと思います(笑)
語り口調で始まるようなこちらの歌詞は、中島みゆきさんのラジオのリスナーから寄せられた声を元に作詞されたと言われています。
学歴社会と言われるこの現代で、理不尽な人的排他を思わせるようなフレーズです。
こちらの歌詞は、そんな世の中を風刺しているのではないかと思います。
真っ当なこと言っている少年少女の声は無視し、体裁ばかり気にする大人達への悔しさや、やり場のない感情を痛烈に表現しているように感じます。
忙しい現代において、忘れてはならない大切なものを思い出させてくれるようなそんな歌詞だなと感じました。
理不尽な世の中
私、本当は目撃したんです
昨日電車の駅 階段でころがり落ちた子供と つきとばした女のうす笑い
私、驚いてしまって 助けもせず叫びもしなかった
ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です
出典: ファイト!/作詞/中島みゆき 作曲:中島みゆき
続いては、こちらの歌詞です。
いかがでしょうか?
こちらの歌詞も、本当にインパクト大ですね!
どこか曲がってしまった現代のこの世の中を痛烈に風刺しているように感じます。
実際に、この歌詞のようなことがあるんですよね。
最近では、耳を塞ぎたくなるような事件が多々あります。
昔はここまでこんな世の中じゃなかったように思うのは、私だけではないと思います。
いざ、このような状況に遭遇してしまったら、ほとんどの人がわが身の保身の為に見て見ぬふりをしてしまうことでしょう。
そうせざるを得ない世の中になってしまったということを、表しているのではないでしょうか。
そう考えると、なんだかとっても淋しくて悲しい世の中ですよね。
未来を担う子供達の将来は、明るいものなのでしょうか?
明るくしてあげないといけないと思います。
私達大人が、きちんと生きてその背中を見せなくてはいけないということでしょう。
この「ファイト!」の歌詞を見ていると、自然とそんな気持ちになります。
どんなに苦しくても立ち向かってほしい
ファイト!
闘う君の唄を 闘わない奴等が笑うだろうファイト!
冷たい水の中をふるえながらのぼってゆけ
出典: ファイト!/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
続いては、1番のサビの歌詞を見てみましょう。
曲がったことが通ってしまう、理不尽な世の中だけど、自分の信じた道を頑張れ!突き進め!
冷酷な人間が多い世の中だけど、本当に大切なものがなにかを忘れずに、頑張れ!突き進め!
こういったメッセージが強い歌詞だなと感じました。
この歌詞に、立ち上がる勇気をもらった人も沢山いるのではないかと思います。