ここでは、まるで格言のように物事の本質を捉えたようなメッセージが語られていて、彼が持つ信念のようなものが感じられます。
大人たちに管理された「どうにもならない事」がほとんどである毎日は、彼にとって「どうでもいい事」ばかり。
ここでの歌詞は、本当に自分が「どうにかしてみたい事」に出会えていない、という虚無感や、「これからそんな事に出会えるのだろうか?」という純粋な問いかけのようにも見えます。
「それほど大切な言葉はなかった」は、ライブでのヒロトさんは「それほど大切な言葉じゃなかった」とも歌っています。
先生たちの言葉の中に大切なものは無かった、という意味を指しています。
まっすぐな人間
誰の事も恨んじゃいないよ
ただ大人たちにほめられるような
バカにはなりたくない
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
ナイフを持って立ってた
出典: 少年の詩/作詞:甲本ヒロト 作曲:甲本ヒロト
少年は「誰の事も恨んじゃいない」と答えます。誰かが悪いわけでもなく、何かに不満があるわけでもない。
ただ自分らしさを貫くようにナイフを持つ彼は、純粋にまっすぐ生きようとしている、どんな人よりも真面目な人間なのかもしれません。
この部分最後の「ナイフを持って立ってた」は「そして」という言葉が外れていますが、その歌い回しには、そんな少年の行動を讃えるような力強さが込められています。
第三者に対する描写
少年の声は風に消されても
ラララ…間違っちゃいない
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そしてナイフを持って立ってた
そして!いろんな事が思い通りになったらいいのになあ
出典: 少年の詩/作詞:甲本ヒロト 作曲:甲本ヒロト
主観的な表現で語られて来た歌詞の世界が、ここでは「少年」という第三者に対する表現となっているところが特徴的です。
そして、曲の最後はアウトロも無くこの歌詞によって締めくくられます。
まるで子供のような素直な想いは、主人公の「少年」によるものなのか、あるいはこの少年を第三者として捉える別の人間によるものなのか、聴く人によって判断が分かれるところです。
アルバム「THE BLUE HEARTS」について
本作が収録されているアルバム「THE BLUE HEARTS」は彼らのデビュー作で、それ以前にライブ等で演奏されていた曲を多く含みます。
ヒトロさんがTHE BLUE HEARTSより前に組んでいたバンドの曲もいくつか収録されており、「少年の詩」もそのひとつと言われています。
若かりし彼らの音楽的衝動をそのまま封じ込めたような内容は、邦楽ロック好きの皆さんにとって必聴の仕上がりです。
最後に
THE BLUE HEARTS「少年の詩」の歌詞についてご紹介しました。
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THE BLUE HEARTSのおすすめ曲まとめ!人気曲から隠れた名曲までご紹介 - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
1980年代後半〜1990年代前半にかけて活躍した「THE BLUE HEARTS」は日本の音楽シーンに大きな影響を与えたパンクロックバンドです。今回は、今でも多くの人に愛され続けているTHE BLUE HEARTSの人気曲、名曲をご紹介していきます。
みなさんも、「少年の詩」の歌詞の世界を改めて味わってみて下さい!
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