ずっと真夜中でいいのに。【君がいて水になる】歌詞の意味を解説！君と僕との関係って？小さな船の行方とは

身体の水分が無くなるほど泣き崩れているのは主人公でしょう。

君を想うのに、報われることのない思い。辛くてどうしようもないのに、それでも止めることができません。

つづられるのは主人公の胸の内の問いかけです。

どれだけ辛くても、許されない関係だと分かっていても、君への気持ちを捨てられない。

途中過程であるような言い方をしているのは、理性では君を諦めようとしているからでしょう。

本当の望みは理性と相反するものです。主人公の葛藤は続きます。

自分のする行動にいちいち許可を貰って生きる、そんな不自由で幸せなのでしょうか？

きっとそうではないのでしょう。

君を想う気持ち、それに名前を当てはめる必要などあるのでしょうか？

そんな必要はないのでしょう。

好きや嫌い、そんな言葉で言い表すことなどできません。

自問自答を繰り返しながら、主人公はついに結論を出すことができませんでした。

着飾った言葉。素直な気持ちをまっすぐに乗せたありのままの言葉でなくてもいい。

主人公に語りかけてくれる、君の言葉を指すのでしょう。

君の本心なんて分からないままでいい、そんな想いです。

君が僕に触れた瞬間、君への感情が溢れだして、やはり気持ちの歯止めは利かなくなってしまいます。

遠くから見つめるだけでなく、もっと近づきたい。特別な存在になりたいと願ってしまうのです。

そうして、その行く先に陰りがあると知っていながらも主人公は君を追い求めてしまいます。

君の心を知りたいと想ってしまう。探ろうとしてしまう気持ちが君に知られないように願います。

恋する感情そのままに、主人公は今日も君を求め、関係は続いていきます。

動き出した流れ出した船は止まることを知らず、進んでいってしまうのです。

暗闇を進む船の先には光がみえます。

その光の元へ照らし出された時、船がどこへ行き着くのか。それはまだ誰にも分からないのです。

主人公の僕にとって君はあこがれの存在なのでしょう。

まぶしい光そのもののような、本来ならば手が届かないはずの人。

ですが、ふとしたきっかけで二人は関係を持つようになってしまいました。

君には本当の恋人がいるにもかかわらず、主人公は恋心を募らせてしまいます。

好きであるがゆえに手放したくない、この関係を終わらせたくない。

君はおそらく、自由奔放でつかみ所のない人物なのでしょう。それが何よりの魅力なのかもしれません。

そんな君の隣に居続けるために主人公は自分の心を偽り、無理を重ねていきます。

その想いはなかなか報われません。

君の本当の心も分からないまま、ずるずると関係だけが続いていく。

この後ろ暗い恋を続けていいのか。主人公は思い悩みます。

ですが最後は答えを見つけられず、君との関係は終わることなく続いていくのです。

二人を乗せた船が行き着く先。主人公の未来に待つ光が、少しでも幸せなものであることを願うばかりです。

いかがでしたでしょうか。ずっと真夜中でいいのに。の楽曲には奥深い世界が広がっています。

その世界観を引き立てる魅力の一つが楽曲にマッチしたMVでしょう。

楽曲をMVとともに解説した二つの記事をご紹介します。

本記事でご紹介した楽曲も収録されたミニアルバム「正しい偽りからの起床」からの一曲です。

「脳裏上のクラッカー」を解説しています。